スポーツ

サンスポ、水戸正晴の万券を生む血統論「エアスピネルが2歳王者を倒す」

20160310zz

 今週は中山で皐月賞TR「弥生賞」が行われる。リオンディーズが2歳王者の貫禄を見せるのか、それとも新興勢力の台頭があるのか、見どころ十分の一戦。一方、阪神の桜花賞TR「チューリップ賞」は、大混戦の様相。

 周知のとおり、弥生賞は皐月賞のトライアルレース(3着までに優先出走権が与えられる)である。顔ぶれがいいのは当然だが、出走頭数がきわめて少ない。このへんは同じクラシック戦線上にある、先のきさらぎ賞、共同通信杯と共通している。評判馬ばかりだから、かなわないと恐れて敬遠してしまうからだろう。

 皐月賞と同じ中山の芝2000メートルが舞台。よってこのあとの同じ皐月賞トライアル、スプリングS(中山芝1800メートル)より評価の高い馬が集う傾向にある。

 スペシャルウィーク、アグネスタキオン、ディープインパクト、アドマイヤムーン、ロジユニヴァースなど、ここを勝ってクラシックや他のGI馬に成長していく馬は実に多い。よって本命サイドで決着を見るレースでもある。

 馬単が導入された03年以降、これまでの13年間、その馬単で万馬券になったのは2回(馬連は1回)のみ。この間、1番人気馬は7勝、2着1回。2番人気馬は4勝、2着1回。穴党には手を出しづらい重賞と言ってもいい。

 では、顔ぶれを見てみよう。馬柱にあるレーヴァテインは、ほぼ別路線に回りそうなので、まさに少頭数の競馬になる。

 最有力候補は、リオンディーズだろう。母は日米のオークスを制した女傑シーザリオで、菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイアが兄という良血。

 その血がなせる業と言っていいが、自身は新馬を勝ち上がったばかりのわずか2戦目でGI朝日杯FSを勝ち、2歳牡馬王者の座に就いている。よほど能力が高くなければできない芸当である。エピファネイア以上の大器なのは周知の評価なのだ。

 この馬に続くのがマカヒキだ。これも2戦2勝。ともに他馬を寄せつけぬ完勝だった。

 こちらの血統評価は微妙。母はアルゼンチン産で、一族には中南米で活躍した馬が多く、その血は北米にも流れている。日欧にその血脈が少ないだけに比較は難しいが、これまでのレースぶり、近親の成績から決め手はリオンディーズにそう見劣りしないものと見ていいだろう。

 しかし、この2頭のワンツーでは、あまりにもおもしろくあるまい。

 リオンディーズは、朝日杯FS以来、2カ月半ぶりの実戦。本番がのちに控えているのであれば、ここは多少、余裕ある体の作りだろう。

 マカヒキは、前走が3カ月ぶりの実戦で体重が10キロ減っての出走だった。“2走目のポカ”もなくはない。ならば、これら2頭に割って入る馬が出てきても不思議はない。

 狙ってみたいのは、エアスピネルである。こちらも朝日杯FS以来。その朝日杯FSは、リオンディーズに瞬時に交わされての2着だった。

 が、こちらはこの間、じっくりと調整され、重め感なく仕上げられている。1週前の追い切りも軽快かつリズミカルだった。

「雰囲気がよく、力を出せる状態にある」

 と、笹田調教師が胸を張るほどだ。

 こちらは決め手が甘い反面、レース上手。先行力もあり、この少頭数なら大きな武器になる。

 母はGI秋華賞の勝ち馬で、近親にエアシャカール(皐月賞、菊花賞勝ち)がいる良血。走りっぷり、血統(母系)から道悪も不安なく、連軸として強く推したい。

 チューリップ賞は、ペプチドサプルの勝機と見た。期待された前走・紅梅賞は、しまいの伸びがひと息で4着に敗れたが、勝ち馬との差はコンマ2秒。馬体に締まりがなく、状態がイマイチだったことを思うと、巻き返しは可能だ。今回はほぼ完璧と言っていい仕上がりで、能力の高い馬。大きく狙ってみたい。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
獲得球団現れず…田中将大「1億円の大台」に固執なら「バナナの叩き売り」状態になる
2
【カナダの湖で大騒動】熊より巨大な肉食獣「ユーコン・ビーバーイーター」は巨大なナマケモノだった
3
4種類の抗ガン剤と副作用、そしてかかった治療費は…/東大病院でガン治療を受けた猫③
4
田中将大「日本で移籍先ナシ」で急浮上した「来春メジャーキャンプ招待選手」の選択肢
5
「大連敗ストップ」太川陽介に追い風が吹く「九州でバスVS鉄道」激突の「大分と熊本の恩恵」