かつてのキムタク、結婚するまでの福山雅治に成り代わり、現在女子中高生からOLや主婦まで、日本中の女性の目をハートマークにしている男といえば、三代目JSBの“がんちゃん”こと岩田剛典だ。
そんなモテモテの岩田とNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」でブレイク中の高畑充希がW主演した映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」が6月4日に公開され、週末ランキングで1位に輝いた。EXILE系映画やドラマはどれもコケるという定説を一蹴、岩田人気を裏づけるとともに文字通りの大ヒットとなったわけだが、じつを言えば、あまり“堂々たる1位”ではないのだ。
さまざまな映画関連サイトを覗くような詳しい方なら、先週末の興行ランキングで「植物図鑑」が3位となっているランキングも存在することに気がつくだろう。
「じつは『植物図鑑』の実質の興行収入は3位なんです。ここでいう1位というのは観客動員数のこと。欧米と違い、日本では芸能界や配給会社の思惑もあり、表向きに発表されるランキングはすべて動員人数。一般の大人がIMAX3Dで2400円を払うのと、アニメ映画の入場料1000円の小学生では、日本のランキング上は同じカウント“1”になる。ですから、昨年も子供の付き添いで親まで必ず動員できる『妖怪ウォッチ』が、興収ではずいぶん離されながらも『スターウォーズ』を抑えて1位になるという逆転現象が起きました。今回の『植物図鑑』も初日の舞台挨拶やそのライブ中継で動員人数を稼いだおかげの1位といって過言ではありません。関係者は圧勝する予定だったそうですが、フタを開けたら2位の『ズートピア』とはたったの500人差、しかも興行収入ではR15指定の『デッドプール』が1位、『ズートピア』は2位でしたから、『植物図鑑』は世界基準でいえば3位。手放しでは喜べないという理由はそれです。しかし、メディアで流されるのは動員ランキング。おかげで“ズートピアを破って1位”と謳えるわけですから、話題の洋画を確実に負かすには、やはり人気タレントの舞台挨拶やライブ中継は欠かせないと関係者はさらに実感したでしょうね」(エンタメ誌編集者)
それでも「植物図鑑」は土日で約3億円を売り上げているだけに、スイーツ映画の最低ノルマである10億円は超えそうとのこと。2週目も1位を取れるようならホンモノだと認められるかもしれない。
(藤田まさし)