捨て身の話題提供もCDセールスには結び付かなかったようだ。ファンキー加藤の最新シングル「ブラザー」が6月8日にリリースされ、初日こそデイリーランキングで6位に食い込んだものの、翌日からは早くもトップテン圏外に脱落。ソロアーティストとしてイマイチ伸びきれない現状を露呈した。
それに対して好調なセールスを見せているのが、ドラマ「ラヴソング」(フジテレビ系)のヒロインを務めたギター女子の藤原さくらだ。デイリーランキングは4位、3位、3位と推移。上にはV6と人気アニソン曲がつかえており、藤原としてはトップを獲ったのも同然だろう。そんな藤原の人気について音楽ライターが指摘する。
「今どきドラマ主題歌だからと言って、無名歌手が上位に入れるようなことはありません。やはり彼女の歌声が視聴者の心に響いたことが大きな理由でしょうね。ヒロイン選出に際しては“ゴリ押し”と叩かれましたが、アーティストとしての実力は本物だったようです。今どきのギター女子にしては垢抜けないルックスも、歌の上手さを引き立てているように思えますね」
たしかに藤原の歌を評価する声は少なくない。それに対して、FUNKY MONKEY BABYS出身で知名度の高い加藤がつまづいているのはなぜか。前出の音楽ライターはこんな見立てを示す。
「真っ直ぐな歌詞を飾らずに歌う姿が若者から支持されている加藤ですが、ボーカルとしての技術は平均点以下で、歌唱レベルはカラオケの上手い素人よりも下です。だからワイドショーなどで初めて加藤の曲を聴いた人からは『本当に歌手なの?』という声もあがるほど。これではせっかくのメディア出演もCDのセールスには貢献しないでしょう」
この調子だとアーティストとしての立ち位置も、藤原のほうが上になる日は遠いことではないのかもしれない。
(金田麻有)