公私混同男の辞職により、東京都知事選挙はリオ五輪開幕直前の7月31日に投開票が実施されることになった。7月14日の告示を控え、小池百合子衆院議員(63)が「先出しジャンケン」で出馬を表明。一方で、自民党都連は嵐・櫻井翔(34)の父親、桜井俊前総務事務次官(62)に出馬を固辞されるなど、各勢力の思惑が交錯している。はたして都庁の本音はどうなのか。
東京都庁の職員の間では「次の都知事はこの人がいい」「コイツだけには絶対になってほしくない」と、次期リーダーとなる人物の話題が日々飛び交っている。そこで週刊アサヒ芸能は選挙に先駆けて、都職員に聞き取り調査を実施。候補者とされる人物たちの人気、不人気ぶりをあぶり出した。
自民党に無断で出馬を表明し、内輪から「政治的テロを決行した」とも言われた小池氏だが、職員の間では目下、NO1人気を獲得している。
「マスコミ対応がうまく、猪瀬さんや舛添さんのような大炎上のリスクなしに都政に打ち込んでくれそう」
と語るのは、30代の男性職員である。さらに、
「女性都知事の誕生を以前から期待しているので、小池さんに選挙で勝ってほしい」(40代・女性職員)
「都議会のドン、内田茂氏と距離を置く小池さんが知事になって、議会を浄化してほしい」(50代・男性職員)
といった期待の声が上がっているのだ。ただ、少数意見ながら、こんな指摘も。
「権力欲の塊みたいでイヤ。彼女も舛添さんと一緒のタイプ」(30代・女性)
小池氏に次いで待望論が強いのは、昨年末に政界を引退した前大阪市長の橋下徹氏(47)だったが、悪評も同程度あり、人気、不人気ともに2位と、評価は完全に二分している。
「都知事になれば、石原元都知事との強いコネクションも生き、円滑な運営ができる印象」(40代・男性)
「劇場型政治を都政に持ち込まないでほしい。モメごとでトバッチリを受けるのは我々」(40代・男性)
「職員への締めつけが厳しくなりそうでイヤ」(20代・男性)
そして「不人気NO1」はというと、根強く出馬が噂される東国原英夫氏(58)。続々と噴出する拒絶の声を聞いてみよう。
「あんな口先だけの男が上司だなんて、耐えられない」(20代・男性)
「たけしさんや橋下さんに媚を売って成り上がろうとしているのがミエミエ。都知事の器じゃない」(40代・男性)
女性からは特に嫌われているようで、
「昔から女性関係に汚い印象があって、生理的に不快」(30代・女性)
さんざんな言われようだ。
都庁の職員たちは他にも、「新都知事」を品定めしている。
自民党都連の説得を断った桜井氏は「間違いなく優秀。地味でもこういう人がいい」(30代・男性)など、逃がした魚は大きかったようだ。
出馬の可能性が報じられた、ソウル五輪金メダリストの鈴木大地スポーツ庁長官(49)をよく知る職員は、
「人当たりもよく、スポーツ庁長官としての手腕もみごと。若いリーダーの誕生に期待します」
とエールを贈りつつ、実情を明かす。
「会見では否定しましたが、本人は『やってみたい』と言ってますよ」
40代の男性職員は、民進党の蓮舫参院議員(48)を、
「もしあんな人が知事になったら、民間企業に転職する」
と真顔で拒否。対照的に、元テレビ朝日アナウンサーの丸川珠代参院議員には、こんなミーハーな意見が飛び出した。
「局アナ時代からファンでした。同じ職場で働けるなら最高」(30代・男性)
さらに「支持者」なしの職員からは、
「在任時に毎日、どなり散らされた恨みが残っている猪瀬さん以外だったら誰でもいい」
といった悲痛な本音も。
彼らにとって次期都知事が誰になるかは、我が身に降りかかる切実な問題なのだった。