芸能

天才テリー伊藤対談「草刈正雄」(4)今の草刈さんなら三船敏郎も狙える

20161027n

テリー 例えば、どんな出会いがありましたか?

草刈 まずファッションモデルになって半年ぐらいして、資生堂のコマーシャルが決まったんですが、日本天然色映画の杉山登志さんというすごい人が、僕を選んでくださったんですよ。

テリー 海外でも高く評価されていた、有名なCMディレクターですよね。

草刈 その時は、団時朗さんの「MG5」のCMに、団さんの弟役という形で出ることになったんですが、実はもうすでに弟役は決まっていたらしいんです。それをスギさんが急遽ひっくり返して僕を起用してくれたそうで。

テリー 当時、大人気のCMシリーズだったし、まさに大抜擢じゃないですか。

草刈 そうですよね。僕、写真撮影ではすごく緊張しちゃっていたんですけど、CMでは芝居が要求されるじゃないですか。これは楽しく感じられて、「こういう仕事はおもしろいな」と思えたんですよ。

テリー あ、そこがまさに草刈さんが役者の道を歩むきっかけになったんだ。

草刈 ええ。そんな時に、ある刑事ドラマの新人刑事役のオファーを受けて、そのままトントントンと役者の道を進み始めたんです。

テリー 順風満帆じゃないですか。

草刈 ところが19歳の時、突然、高崎で交通事故を起こしてしまうんです。

テリー ええ!? そうだったんですか?

草刈 はい。相手の方の命は助かったんですが、もともと気が小さいものですから、そのあと帰っても仕事が手につかなかったんですよ。だから、いっそ仕事を辞めて、病院のそばに住みたいんだけど、みたいなことを事務所の人に話したりして。

テリー すごい。草刈さんは誠実だなァ。

草刈 で、そのことをマスコミの方が、美談みたいな形で取り上げてくれたんですが、その記事が掲載された週刊誌を、ちょうど篠田正浩監督が見てくれて、「卑弥呼」という映画の、岩下志麻さんの弟役として起用してくれたんです。さらにそのあと、岩下さんのマネージャーが僕を推薦してくれて、出目昌伸監督「神田川」での関根(恵子)さんの相手役に抜擢されて、そこから東宝とのおつきあいが始まるんです。そういう意味では、ものすごく僕はツイていたんだと思います。

テリー それはツイてるんじゃなくて、間違いなく草刈さんの人柄が招いたものですよ。それこそ今回の真田昌幸という大きな当たり役だって、三谷さんが草刈さんという役者にほれ込んだからこそ生まれたものだと思いますから。

草刈 いやァ、僕はやっぱり、本当にステキな出会いに救われてきたと思います。

テリー これだけの大当たりですから、新たなオファーも殺到しているんじゃないですか?

草刈 ええ、おかげさまで。でも、ああいう大作のあとなので、今年いっぱいくらいは、少しのんびりしたいと思っていましてね。

テリー ということは、次の仕事は来年以降?

草刈 そうですね。

テリー それはどういう内容になりそうですか。

草刈 また時代物になりますが、軽くておもしろい、いい感じのお話になるんじゃないかと思います。

テリー 僕、今回の昌幸を観て、「あ、草刈さん、三船敏郎さんみたいな役もできるな!」と思ったんですよ。「椿三十郎」「用心棒」「赤ひげ」みたいな、カッコいい野武士的な役が。

草刈 それは、うれしい言葉ですね。

テリー これからが、草刈さんの全盛期になっていくんじゃないですか? まあ、私生活は変わらずダメだと思いますけどね(笑)。

草刈 アハハハハハ、ありがとうございます。

◆テリーからひと言

「真田丸」で開花した、草刈さんの新しい魅力、本当にすばらしいね。ぜひ、黒澤明監督のリメイク作とか、男臭いドラマにどんどん挑戦してもらいたいな。

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