1話当たり数億円という巨額制作費の鳴り物入りで始まった、NHKファンタジードラマが1桁視聴率に沈んでいる。主役・綾瀬はるか(32)もさぞやお悩み中かと思えば‥‥。
昨年3月から始まった「精霊の守り人」は、児童文学作家・上橋菜穂子氏が原作の大河ファンタジー。3年越しの放送が決まっている。テレビ誌デスクが説明する。
「昨年放送した第1シーズンでは綾瀬の入浴シーンなどがあり、視聴率も2桁とまずまずのスタートに成功しました。ところが、今年1月からの第2シーズンは初回8.2%が最高で、その後も数字はジリジリ下がって、最終は6%まで落ち込んでしまった。すでに来年放送のラストシーズンのキャストは発表されているが、ここから巻き返すのは至難の業と言えます」
NHKの足かけ3年の肝いりドラマといえば、司馬遼太郎が日露戦争を描いた名作「坂の上の雲」(09~11年)があった。
「戦艦三笠の実物大のセットを組んだり、ロシア、イギリス、中国など精力的に海外ロケを行い、総制作費は数千万円かかったと言われますが、それでも最高視聴率は19.5%と大成功を収めた。一方、今回の『精霊の──』はCG映像に大枚を費やし、和製『ハリー・ポッター』を目指したと言われます。しかし、土曜9時のゴールデンタイムとは思えない体たらく。これでは、『綾瀬人気におんぶに抱っこで制作に踏み切った。判断が甘すぎる』と批判されてもしょうがない」(前出・テレビ誌デスク)
実際、視聴率6%は民放ドラマなら打ち切りがささやかれてもおかしくない数字。
「スポンサーのいないNHKは、視聴率など気にしないというのは真っ赤なウソですよ。数字が悪ければ、制作者の責任が追及され、即刻地方への異動を命じられる。何より、これまで大河『八重の桜』の主演、紅白の司会など関係の深い綾瀬さんにも申し開きができない」(NHK関係者)
すでに局内では、
「ムダに受信料ばかりつぎ込んで、NHKは遊びすぎ、と視聴者からクレームが来かねない」
「このまま放送を続ければ、綾瀬=数字が取れない女優という烙印を押されてしまう」
と、幹部が頭を抱えているという。
3月中旬、それでも来年放送予定の最終章の打ち合わせ会の場が持たれた。
「いよいよ崖っぷちとなったプロデューサーは業を煮やし、ジリ貧の視聴率の立て直し策を本人に尋ねたんです。綾瀬さんは『どうしましょうかね』と、目を丸くしていました」(前出・NHK関係者)
いまさら主演に責任をかぶせるのはお門違いだが、綾瀬もさるもの。いつもどおりの天然大ボケで返したばかりか、どこ吹く風だという。
「視聴率は爆死でも、撮影現場では、いつもの綾瀬さんに誰もが魅了されています。以前から綾瀬さんは、ドラマ共演者にアダ名付けするのにハマっています。過去、玉木宏(37)に『おたまちん』、長澤まさみ(29)に『まさるちゃん』、他人に絶対『キムタク』と呼ばせない木村拓哉(44)を『きむちゃん』‥‥そして『精霊の──』で共演する年下俳優の板垣瑞生(16)を『ロリちゃん』と呼んで、現場を和ましていました」(前出・NHK関係者)
悩める局幹部も、天然綾瀬に癒やされるといいかも。