これまで全国各地から幾度となく春夏の甲子園に出場し、大会を盛り上げてきた日大系列高校と東海大系列高校。両者の通算勝ち星を比較すると、日大系列校がちょうど70勝。対する東海大系列校は57勝と出場回数で勝る日大系列校が圧勝する形となった。
日大系列校で最多勝利数を挙げているのは日大三(西東京)の23勝(14敗)。これに続く2位が日大山形の12勝(16敗)、3位が長崎日大の10勝(9敗)となっている。一方の東海大系列校は東海大甲府(山梨)が20勝(13敗)でトップ。これに東海大相模(神奈川)が18勝(8敗)で続き、3位には8勝を挙げている東海大静岡翔洋が入った。
このように勝ち星では完全に水をあけられた形となった東海大系列校であるが、これが勝率となると立場が逆転する。日大系列校は出場1回で2勝1敗と勝ち越した日大藤沢(神奈川)と長野日大が6割6分7厘で1位に並んでいる。これが複数回数出場校となると日大三が6割2分1厘でトップとなり、2位には4勝3敗の大垣日大(岐阜)が5割7分1厘で続いている。10勝9敗の長崎日大が5割2分6厘が3位だった。
一方の東海大系列校は18勝8敗で6割9分2厘をマークした東海大相模が1位。これに4勝2敗の東海大浦安(千葉)が6割6分7厘で続き、3位には20勝13敗の東海大甲府が6割6厘で入った。ともに3校ずつが勝率6割越えを果たしているが、合計の勝率を見てみると日大系列校は70勝79敗で勝率4割6分9厘と負け越しているのに対し、東海大系列校は57勝45敗で勝率が5割5分9厘とみごとに勝ち越しているのだ。日大系列校は日大三が貯金9と大きく勝ち越しているものの、負け越しているチームが9校もあり、これが足を引っ張った形となった。かたや東海大系列校は大きく負け越しているチームが少ないうえ、東海大相模と東海大甲府の2チームで貯金17を作っている点が大きいと言えよう。
(高校野球評論家・上杉純也)