公衆の面前、怒鳴りつけるわけにもいかないが、腹が立つ。世の中、こうした「諦念」によって見過ごされている迷惑行為は多い。ならばせめて、ここで吐き出させてくれとばかりに、「街中で腹が立った瞬間」をアンケート調査してみると、「民衆の敵」に多くの怒声が集まった。
「横断歩道の赤信号で待っている時、最前列に躍り出る人ほど、青になった時にスタートが遅かったりする。あれはなんでだろう?」(36歳・会社員)
「電車は降りる人が先。それは守りたいけれど、たまに降りるのがやけに遅い人がいる。一度、乗りかけた人がまた戻ったりしてもたついている状況がイライラする」(41歳・会社員)
「エスカレーターでスマホを見始めた人が、登りきったときにスッと歩き始めないノロい人が腹立つ」(25歳・OL)
通勤時に出くわす「初動の遅いヤツ」は怒りの対象になって当然だろう。こんな声もある。
「昼メシの時にスマホを見ながら食べていて遅い人。店主じゃないのに『回転率下げやがって』って思ってしまう」(38歳・公務員)
「コンビニで買い物した時に、お釣りをしまうのにモタモタしている人が女性に多いけど、男でそういうのがいると本当に腹立つ」(35歳・会社員)
仕事において「初動の遅さ」は致命傷。「デキないヤツ」というレッテルを貼られても仕方ないギルティ行為なのだ。やや、せっかちな怒りの声ではあったが、チンタラ行動することのメリットなど、ほとんどない。公共の場では、「せめて周囲と歩調を合わせよ」という願いを込めて、声を上げさせていただいた次第である。