テリー じゃあ、お姉さんがいなくなった時からが、橋さんの本領発揮だ。
橋 アハハハ、まぁ、そうかもしれない。
テリー その頃は、どういう女性と遊ぶんですか?
橋 やっぱり芸妓さんとか水商売の女性の方になりますよね。
テリー 歌手仲間との恋愛はなかったんですか?
橋 いやァ、僕はなかったですけど、当時はそういう機会が多かったのは確かです。だって大阪なんかへ行くのにも寝台車を使っている時代で、歌い手仲間は仲のいい娘と同じ並びの寝台を選んで楽しんでいたりしましたからね。
テリー ク~ッ、まさに青春じゃないですか、うらやましい。橋さんも楽しめばいいのに。
橋 そうもいかなかったんですよ。当時、「平凡」や「明星」みたいな雑誌の番記者が、僕にベッタリ朝から晩まで張り付いていたから。
テリー ありゃ、それは残念ですね。そういえば、橋さん、確か美空ひばりさんと仲がよかったですよね。
橋 あぁ、お嬢は当時京都に住んでいて、僕が映画の撮影で京都へ行くようになって、家までご挨拶に行ったのが最初のおつきあいなんですよ。その後も雑誌の対談なんかでも会ったりしていましたね。
テリー ズバリ、口説かれたりしなかったんですか?
橋 ないですよ。マネージャーだったお嬢のママには「お嬢が寂しがっているから、相手をしてあげて」って口説かれたりしましたけど、結果としては姉弟みたいな関係でしたね。
テリー ということは、橋さんがその気になれば、2人はカップルになっていたかもしれない?
橋 うーん、可能性はあったかもしれませんね。
テリー またまた、1回ぐらい抱いてあげたりしなかったんですか?
橋 いやいや(笑)。
テリー じゃあ誰を抱いたんですか。あっ、「いつでも夢を」でデュエットした吉永小百合さんは抱いたでしょう?
橋 絶対ないです(笑)。まだデビュー2年目で、先ほど言った姉がマネージャーの頃ですし、彼女も人気絶頂の頃ですからね。そういえば一度、雑誌の招待で、2人で香港旅行に行ったことがあるんです。でも、もちろんスタッフも一緒ですから、テリーさんが期待するようなことは何も。
テリー じゃあ、誰だろう? 映画で何本も共演されていますけど、倍賞(千恵子)さんとは、何もなさそうですもんね。
橋 いや、確かにありませんけど(笑)、それって、どうしてですか?
テリー 映画ファンって勝手なもので、「小林旭と浅丘ルリ子は絶対デキてる」とか、作品での雰囲気から勝手にカップリングをしちゃうんですよ。僕から見ても、橋さんと倍賞さんのカップリングはピンとこなかった(笑)。でも、他にもたくさんの美女と共演しているじゃないですか。高田美和さん、由美かおるさん、姿美千子さん、三条江梨子さん‥‥。
橋 テリーさん、よく覚えていますねェ。
テリー 橋さんの大ファンですから。しかし、残念だな。結局つきあってたのは美空ひばりさんだけか。
橋 ちょっと、やめてくださいよ、本当に何もなかったんです。
テリー ええっ、アサ芸の表紙に「橋幸夫、美空ひばりと熱愛!」って、このスクープを大きく出したかったんですけど。
橋 そんな頑張り、いりませんって。それに、仮に本当だとして、何十年前の話ですか(苦笑)