以前、予告していた「たけし単独ライブin熊本」。正式な日程が決定いたしました。9月4日19時半より、熊本県立劇場にて“生たけし”登場です。チケット販売情報などは追ってまた──。
で、改めて殿にライブ正式決定の報告を入れると、「おう、いよいよ決まったか!」と、まずは“ついに地方で放送禁止ライブをやるか!”といった感じで、やる気満々な返事を返すと、すぐさま、
「あれだな。もうよ、舞台はイスとテーブルくらいだけにして、余計なセットなんか組まねーで、ガンガンパネルを映していくライブでいいだろ」
と、3年前に初めて披露した「たけし単独ライブその1」の時と同じように、シンプルに“パネルとトークのみ”の、原点に立ち返った、お笑いライブにしようと、意気揚々とつぶやいたのです。
で、ここで改めて、「たけし単独ライブ」とは? 今一度、軽く説明します。
殿がレギュラーを務める、某生放送番組の本番前の楽屋にて、テレビ局のとある所に捨ててある、朝の情報番組や、昼のワイドショーなどで使用した、タレントのスキャンダルや、日々起こる事件や事故をわかりやすく説明するために作成したパネルを、殿が勝手に拝借しては、そのパネルに落書きとアイコラ(写真を勝手に違法薬物で捕まった芸能人の顔に貼り替えたりする遊び)を施し、放送禁止純度100%な“オリジナルたけしお手製パネル”を、ばかでかいスクリーンで紹介しては、周りがツッコんでいくライブです。
え? そんなライブを、なぜに殿が熊本で? はい。説明します。井手らっきょさんが仕事の拠点を故郷である熊本に移すため、今年の4月、東京から熊本へ完全移住をすると聞いた殿が、
「だったら一度、軍団を連れて熊本に遊びに行ってよ、そっちのテレビに出て、井手を盛り上げるか!」
となり、それを聞いたわたくしが、「殿、でしたら、ついでと言っちゃなんですが、熊本で『たけし単独ライブ』をやりましょう」と提案。すると殿は即答で、
「いいな! よし、今年は熊本でライブだな!」
となったわけです。
殿はいつだって話が早い! ちなみに、今年の1月、井手さんが熊本に帰ると初めて聞いた、誰よりも井手さんの「裸芸」を愛するわたくしは、〈もう井手さんのおバカな裸芸が近くで見られなくなるのか?〉と、感傷的になってしまい、ある日の酒席にて、殿の前で号泣。「殿、あんなに面白い井手さんが、熊本に帰るのは悔しいです。井手さんは笑いのために、テレビで土佐犬とセックスまでした人なんです。僕は悔しいです」と訴えると、殿はすかさず、
「それが原因だろ。テレビで土佐犬とセックスなんかしてるから、東京にいられなくなったんだろ!」
と、いつもどおりの的確なツッコミを入れ、爆笑をかっさらっていました。とにかく、この夏、熊本および九州地方の皆様、ぜひ、肉眼で“生たけし”を!
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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!