メリーランド大学医学部グループの調査によると、2774例の患者にヒーリング、気功、手かざしなどを調査した結果、約6割に有効だという結果がわかったという。またランドルフ・バード元カリフォルニア大教授が発表した論文にはこうある。
〈サンフランシスコ総合病院の冠動脈集中治療病棟の393人の患者を、無作為に「祈ってもらうグループ192人」「祈ってもらわないグループ201人」にわけ、「祈ってもらうグループ」の1人に対し、全国から募集したキリスト信者5~7人が毎日祈りを捧げた。その結果、「祈ってもらうグループ」の人達は、抗生物質の投与が1/5で済み、腎疾患により肺気腫になった患者が1/3、鬱血性心不全になる確率が60パーセントも低くなり、心停止の確率も低減した〉
そして何とアメリカの代替療法の第1位は「祈り」なのだという。それを裏づけるように元益田日赤病院胸部外科部長の小松健治さんは自著「医者が学んだ、祈りの力」(幻冬社刊)の中で、こう述べている。
〈「よい祈り」であるならば、「よい物質」が分泌される。それは、多幸感や快感をもたらし、天然の妙薬となって、免疫系の活動を高め、記憶力を向上させ、自然治癒力も強める〉
さまざまな症例を見て、ガンを消し去ったとしか思えない「祈り」の力は存在するといい、「病は気から」を科学的に実証するという。
信じるか信じないかは個々人によるが、人の気持ち、心には、まだまだ大きなパワーが潜んでいることは信じられるような気がする。
(谷川渓)