昨年末、板東英二(72)の個人事務所「オフィスメイ・ワーク」が約7500万円の申告漏れを名古屋国税局から指摘されて、約5000万円の所得隠しが発覚。元プロ野球選手でタレントとしても成功を収めていた板東がタレント生命のピンチに立たされている。
「すでに修正申告を済ませたとはいえ、その手口があまりにも悪質なんです。イベント会社に企画制作を外注したように装い、その企画会社が受け取ったお金を還流させたり、倒産した自動車販売会社に貸した資金が回収できなくなったように見せかけていた。こうした架空外注は10年以上前から板東が直接指示をしていたようです」(社会部記者)
せっせと脱税に励むかたわら、23年間にわたって国税庁のPR活動を行い、07年には名古屋国税局から感謝状を贈られていたというからアキレてしまう。
そんな板東の“金まみれ人生”について、ベテランスポーツライターが話す。
「銭ゲバの原点は、入団時の契約金を父親が株につぎ込んで失敗したことです。中日の入団契約金の一部で牛乳宅配業を始めて、1年目のオフにジュークボックスの営業に着手して以降、サウナ、ナイトクラブ、雀荘、割烹料理店、株取引、通販事業と次々に手がけてきた」
プロ野球界でも板東の銭ゲバぶりは有名だった。
「現役選手や球団関係者の間では、その銭ゲバぶりを皮肉って“判盗円爺”と呼ばれている。試合前に顔を出すと『儲かってまっかあ?』が口癖で、野球の話よりもお金の話ばかりするので、『円爺がまた来てる』と煙たがる選手も少なくありません。また、ある球団の人気選手に対して『ウチの事務所に入らんか? 選手をやっとるより儲かるで』と声をかけて、出禁になったと聞きます」( 前出・ベテランスポーツライター)
こうした板東の金絡みのよからぬ噂は、昔から多方面で流れていた。番組制作会社幹部が明かす。
「ダブルブッキングすれすれのスケジュールで稼ぎまくっていた。しかも、車代とか謝礼という名目で、税金がかからない方法で懐に入れていたみたいです」
また、1年前に板東をイベントで呼んだ関西パチンコチェーン店店長はこう言う。
「板東さんは、全国のパチンコ店によく呼ばれています。トークショーやお客さんのサインに気軽に応じてくれるので盛り上がります。ギャラは間に入っているイベント会社に払う形で約70万円(2店舗)。ただ、そのお金は取っ払いでもらっているんだろうと、噂になっていました。だって、イベント翌日に自身がCMしている『ミネラルウオーター』を持参して、『景品に置いてほしい』と売り込みに来るがめつさですから。その水も何らかのキックバックがあるんじゃないですかね。『すでに置いてもらっている実績がある』と豪語していました」
今回の件で「世界ふしぎ発見!」(TBS系)など、6本の番組が出演を見合わせているが、このまま「芸能界引退」となっても、何ら不思議ではない。