東京大学を中退した実業家の堀江貴文氏が、売れない芸人やグラビアタレントらと本気で東大合格を狙うという番組「ドラゴン堀江」(AbemaTV)がいよいよ、最初の佳境を迎えることになった。1月18・19日に迫った大学入試センター試験にて、東大合格への第一関門に臨むのだ。
この手の大学受験企画では現役の受験生や受験経験者から手厳しい批判が集まりがちなもの。ところがこの「ドラゴン堀江」には好意的な声が多く、AbemaTVで放送された番組の頂点を決める「輝け!AbemaTV AWARDS」でも話題賞にノミネートされているほどだ。その理由を大学受験事情に詳しいライターが読み解く。
「まず何より、堀江氏自身が東大出身だということ。しかも高3の夏休みまではF判定だったのに、現役での東大合格を勝ち取ったという経歴は説得力十分で、彼が繰り出す『堀江メソッド』は受験生たちからも注目されています。そして一緒に東大合格を目指すタレントも芸人2人は立教大学卒業と早稲田大学中退、そしてグラビアのわちみなみも明治大学卒業と十分に高学歴ですから、東大受験は決して荒唐無稽ではありません。番組のオーディションで挑んだセンター試験の模試にて、わちは社会で満点を取ったそうで、こんなに可愛いHカップ女子大生と同じ校舎で学んでいた明大生がうらやましすぎますね(笑)」
この3人は番組オーディションの模試でいずれも400点超をマーク。東大を目指すにはかなり物足りないものの、番組を通して受験勉強には相当真剣に取り組んでおり、現在の実力は現役の受験生として恥ずかしくないレベルに仕上がってきているはずだ。
そんな彼らの頑張りに対し、とにかく受験生たちをイラつかせていたのが、昨年に同じAbamaTVで青山学院大学合格をブチあげた田村淳だったのである。
「田村の青学企画は発表当初から徹底的に叩かれまくり、最終的に青学受験に全敗した時には『ほれ見たことか』とさげすまれてまでいました。ごく一部には『挑戦する姿勢は素晴らしい』と評価する声があったものの、ほとんどの受験生と元受験生たちは『大学受験への冒涜で、受験生への侮辱』と受け止めていたのです。それに比べると『ドラゴン堀江』では番組企画への攻撃的な反応が非常に少なく、対照的な姿を見せています」(前出・ライター)
それほどの違いを生んだ原因は何だったのか。ひとつには田村の基礎学力が低すぎて、青学受験をブチ上げること自体に不快感を覚える人が多かったことだ。番組では予備校の講師から集中的に講義を受けたにもかかわらず、センター試験では英語の得点が5割を切っていた。いくら「ビジネスセンスがある」「地頭がいい」と評されようとも、結局は大学受験に値する学力を備えていない姿を露呈したのである。
そしてそれ以上に受験生たちを激怒させていた点について、同ライターが続ける。
「主な問題点は3つあります。一つは田村が発した『俺に当たり散らしても志望校には近づかないよ』というツイート。この一言で田村は多くの受験生を敵に回しました。そして二つ目は『本気で法律を学びたい』という受験の理由。それが本気なら合格見込みのない青学など目指さずに、Fラン大学など合格圏の法学部を受ければいい話で、法学に対する本気度まで疑われることになりました。そして三つ目は番組で“田村淳が人生を懸けた挑戦”と標榜していたにもかかわらず、今年は受験していないこと。つまりその言葉がウソだったことも露呈したわけです。そんな“なんちゃって大学受験”の田村に比べると、『ドラゴン堀江』のメンバーはいずれも本気で大学受験に取り組んだ経験の持ち主ばかり。どちらが受験生にとって共感できるかは、火を見るよりも明らかでしょう」
せめて今年度もお忍びで青学を受験していたら、田村に対する評価も少しは変わりそうなものだが…。
(金田麻有)