ヒップでインパクトを与えた名シーンといえば、84年公開の「お葬式」(ATG)での高瀬春奈も無視できない。高瀬は山崎努扮する主人公の不貞相手役で登場。男に自分への愛情があるかどうかを確認すべく、自ら肌着を脱ぎ捨て…。芸能ジャーナリストの佐々木博之氏が後を引きとって言うには、高瀬が山の中で木に手をつかされ、「喪服をたくし上げられての」煽情的な立って後ろから突かれるシーンは大きな話題を呼んだとのことで、正直、作品の内容よりも、あの巨大ヒップが大映しになった衝撃のほうが「記憶に刷り込まれている」と話す。
屋外でのヒップ出しは、まさに興奮を倍増させるもので、「犬死にせしもの」(86年/松竹)でも、「PRIDE」などのヒット曲を持つ歌手の今井美樹が野外で美ヒップをさらけ出している。
海賊たちに捕まった今井は、逃走を図るも失敗。浜辺で囲まれ、観念したようにみずから服を脱いでマッパに。芸能ジャーナリストの平田昇二氏によれば、「ボディは全体的にスレンダー」で、ヒップも「小ぶり」だそうだ。「それでも健康的なピチピチの白い肌が妙に煽情的なんです」とも。
至宝映像の呼び声高いのは、若かりし頃の田中美佐子のマッパが露わとなる「丑三つの村」(83年/富士映画)も同様だ。津山事件を題材にし、映倫から「全編が非道で残虐的」と判断された同作で、田中は古尾谷雅人演じる主人公の幼なじみ役で登場する。風呂場をこっそり見ると田中が桶で湯をかぶっていて、その艶っぽいマッパ姿に古尾谷は興奮。「思わず風呂場に飛び込んで、田中さんの体にむしゃぶりつくのです」と話す平田氏によれば、画面には、「ほどよい大きさのプリッとした」美ヒップがしっかりと映し出され、「遠目にもきめ細かい肌の美しさが際立っています」というシーンだった。
同作では五月みどりや池波志乃も、松葉崩しや馬乗りの体勢で情欲そそるヒップを激しく振り立てる場面もあり、ヒップ好きにとってはたまらない。
やはり、人気女優の美ヒップを存分に味わうならば、浴室シーンは外せない。松坂慶子が一糸まとわぬ姿を公開したのは「配達されない三通の手紙」(79年/松竹)でだった。「カラミではなくシャワーシーンなのですが、後ろ姿で見せたヒップの形がいいのです」と解説する、映画評論家・秋本鉄次氏によれば、その前の「夜の診察室」(71年/ダイニチ映配)でセミ脱ぎはあったが、ナマ脱ぎが公開されたのはこれが、初となったという。「少し上がって肉付きがよく、見惚れるヒップでしたね」(秋本氏)
さらには、原田美枝子がマッパで魅せたヒップも捨てがたい。79年公開の「地獄」(東映洋画)でのことだ。
「ザバ~ッと湯から上がると、カメラが全身をナメ回します」という秋本氏によれば、胸もさることながら、ヒップ肉の充実ぶりをしっかり映し出し、「まさに服など着させたくないビーナス!」だといい 原田が演じた脱ぎシーンの中でも「ベストだと思います」という。
二つに割れた双丘の魅力、シリすぎて困ることはない。