阪神は7月31日のヤクルト戦で相手4番の村上宗隆に1試合3ホーマーを献上し、延長戦で逆転負けした。8月2日からは8カード連続で本拠地の甲子園を高校球児に明け渡して夏恒例のロードに出る。
7月に怒涛の追い上げを見せたチームだが、最後の最後に相手チームの主砲にやられた。
矢野燿大監督は表情をこわばらせながらこうコメントしたものだ。
「勝負に行った結果は受け止めたい。まだまだ当たるので対策を練らないと…」
すでに今シーズン143試合のうち97試合を消化し、シーズンはこれから正念場を迎えることになるが、今期限りでの退任を発表している矢野監督にとっては「運命の夏」になりそうだ。
球団OBが言う。
「さすがに逆転優勝は厳しいと思いますが、クライマックスシリーズ圏内の3位で終わるか、4位以下のBクラスで終えるかで、監督を辞めた来年以降の仕事の入り具合が大きく変わってきます。3位以内だと名将として在阪マスコミはもてはやし、テレビ解説や講演会の仕事も以前のように多く依頼を受けそう。ただ、滑り落ちたら状況は一変する。最悪なのは最下位で終わること。去年までの頑張りも水の泡になるでしょう」
ちなみに2位の阪神から6位の中日まで、ゲーム差はわずか。矢野監督が枕を高くして寝られる日はまだまだ訪れそうにない。