アメリカのIT企業大手で、日本でもiPhoneでおなじみの「アップル」が、なんと「年金利4.15%」という超高金利預金サービスをスタートさせた。
年金利4.15%といえば、アメリカの平均預金金利の10倍以上。日本のメガバンクの普通預金金利0.001%と比べれば、実に4150倍というケタ外れの高金利なのである。
この超高金利預金サービスは、アップルと米金融大手のゴールドマン・サックスが提携する形でブチ上げた目玉商品。口座開設の手数料は無料、最低入金額の条件もなく、預け入れの上限額は25万ドルと、連邦預金保険会社が定める上限額と同等だ。
ただし、現時点でこのサービスを受けられるのは、アメリカ在住のアップルクレジットカード所有者に限られている。ならば、われわれ日本人には関係のない話なのか。
「いえ、日本国内でもアップルの超高金利サービスが開始される可能性は高いのです」
こう指摘するのは、日米の金融政策に詳しい金融アナリストだ。続けて解説してもらおう。
「日本の金融当局が、すぐに認可を出すことは考えにくい。しかし、アップルとゴールドマン・サックスは、海外(アメリカ以外)でのアップルクレジットカードの展開を表明しており、近い将来、日本でも超高金利預金サービスが提供されることは間違いないでしょう。とにかく、日本はアメリカからの『外圧』には、からっきし弱いですからね」
だが、これにはとんだ「落とし穴」も仕掛けられていた。金融アナリストがさらに言う。
「超高金利預金サービスが日本にまで普及すれば、日本のメガバンクの預金が雪崩を打ってこれに流れ、場合によっては邦銀に対する取り付け騒動が起こるかもしれません。そして、そのタイミングを見計らったかのように、アップル&ゴールドマン軍団は一気に金利を引き下げる。これはハゲタカがよく使う手口なのです」
くわばら、くわばら。この世の中、そんなにうまい話はない、ということだ。