阪神が2度目の7連勝で交流戦に突入する一方で、こちらは目を覆わんばかりの10連敗──。
リーグ2連覇のチーム力が見る影もないヤクルトに対し、追い討ちをかけるように激辛な論評を投げかけるのは、野球解説者の高木豊氏だった。5月28日に自身のYouTube動画で指摘したのは、
「交流戦も正直、危ない」
という厳しい見解だ。現状のヤクルトを見ると、塩見泰隆や山田哲人のコンディションが上がらず、青木宣親までコロナの「特例2023」で離脱。メンバーが揃わず、ベンチを鼓舞する選手がいないのだ。
「村上宗隆が『行こうぜ!』と言うぐらいしかない。あとはみんな自分のことで精一杯。これはヤクルト苦しいな」
そう評する高木氏は、最下位中日とわずか0.5差の5位にまで落ち込んだことを踏まえ、さらに指摘した。
「このままの状態で交流戦に入らなきゃいけないのは、ちょっと辛い。もっと点取れなくるよ。パ・リーグのピッチャーはいいからね」
5月30日からはその交流戦が始まるが、ヤクルトは昨季の今頃はすでに首位に立ち、交流戦で14勝4敗と圧倒的な強さで完全優勝している。その貯金の余裕で、優勝まで突っ走った。状況が一変する中、高木氏の予言通りに、このまま沈んでしまうのか。
(鈴木十朗)