NHK朝ドラ「らんまん」が、これまでの善人と悪人のイメージをひっくり返している。
博物館の職員や主人公の新種発見を自分の手柄にしようとする、東京大学のパワハラ教授を要潤が演じ、パワハラ教授の下で小学校中退の主人公・槙野万太郎や助手達を暖かく見守る准教授を、悪役を演じてきた田中哲司が担っているのだ。
7月13日の放送では、東大という威厳はあれど何も実績がない植物学教室との共同研究を受け入れた万太郎の排斥へと動く教授に、准教授(田中)が「今、私たちがすべきことは、槙野に礼を言うことです」と反論。准教授が理解者、庇護者になったおかげで、万太郎は故郷・高知で採取した草花が新種であるとの大発見をする。
田中が登場するたびに、視聴者が共感する「名言」がネット上で取り上げられている。テレビ関係者が言う。
「変化が訪れたのは、2017年の『結婚3年目の浮気』報道がきっかけでした。それまでの田中は、仕事では裏切り者や悪役を演じ、私生活では女癖の悪さが取り沙汰されるなど、ダークなイメージだった。仲間由紀恵との結婚までに交際から6年の時間がかかったのは、田中の女癖の悪さを心配し、仲間の周辺が結婚を反対していたからだと聞きます。その心配は的中し、『FRIDAY』が女性ヘアメイクとの情事をスクープした際には『仲間より格下のスタッフにまで手を出すのか』と、女性だけでなく男性からもバッシングされました」
不倫発覚後、田中は「家族には大変つらい思いをさせてしまった。今後、このような思いはさせない」と猛省コメントを発表した。テレビ関係者が続ける。
「女優の中でもズバ抜けた人格者で知られる仲間を再び裏切れば、俳優として全てを失うと、身をもって知ったのでしょう。謝罪から1年後、仲間が双子の男児を出産してからは、良きパパぶりをアピールしています。今年6月の『スポーツニッポン』のインタビュー記事でも、親バカぶりを晒していました。今年は双子の息子の『お受験』を控えています。そのシーズンに朝ドラで東大准教授の役が大当たりしたことは、受験先にも好印象でしょう。不倫による妻への裏切りも、少しは償えたのでは」
ちなみに、この日の放送最後には万太郎が過去を回想するシーンがあったが、祖母役の松坂慶子は登場しても、母役の広末涼子は登場しなかった。