スポーツ中継の不人気が浮き彫りになっている。
サッカー女子ワールドカップの準々決勝がニュージーランド・オークランドで開催され、FIFAランキング11位の「なでしこジャパン」はスウェーデンに1-2で敗戦。2大会ぶりのベスト4進出はならなかった。
セットプレーについていけず、前半32分にフリーキックでゴールをねじ込まれ、後半6分にはコーナーキックからハンドの反則を犯すと、PKから追加点を失った。健闘して勝ち上がり、激戦で敗退の好ゲームだったが、日本国内の盛り上がりはイマイチだった。テレビ局関係者がその理由を説明する。
「放映権料高騰によるゴタゴタで、開幕1週前までテレビ放映が決まらず、番宣や事前告知がほとんどできなかった。国民に周知されていませんでした。優勝した2011年ドイツ大会は澤穂希や丸山桂里奈といった話題になる選手がいましたが、今回はスター不在。長谷川唯や清水梨紗ら美人選手を大会前から取り上げることができていれば、もう少し注目度も上がったと思うのですが…。視聴率が取れないのに放映権料は高いコンテンツになってしまい、次回大会以降に大きな悪影響を残しそうです」
マイナースポーツの関心の薄さに頭を抱えているのが、民放キー局だ。近年、中継しても全く視聴率が取れないのだ。
「今年は各競技で世界大会が目白押しですが、どの競技もバズる気配はありません。テレビ朝日は『世界水泳』を7月23日から8夜連続ゴールデン帯で放送しましたが、視聴率は爆死。TBSは8月19日スタートの『世界陸上』を放送予定で、日本テレビは8月25日開幕の『バスケットボールW杯』、9月8日からの『ラグビーW杯』を大々的に中継します。が、予想視聴率は高くありません。高い放映権料とは見合わないコンテンツになっています」(テレビ局スポーツ中継スタッフ)
タレントをサポーターに就任させるなど、アノ手コノ手で耳目を集めようとしているが、このままいけば、マイナースポーツの中継が消えていくことになるかもしれない。