正月恒例の箱根大学駅伝(1月2日~3日)。第99回となる今回は、連覇を狙う青山学院大学と大学駅伝3冠を目指す駒澤大学の一騎打ちと予想されているが、毎年なんらかの波乱が発生することから、思わぬ伏兵が現れる可能性も捨てきれない。
日本テレビによる中継の世帯平均視聴率(関東地区)は前回、2日の往路で26.2%、3日の復路で28.4%を記録。瞬間最高視聴率は復路の33.4%と、かなりのビッグコンテンツだ。そのため毎年、局を上げて万全の放送体制が敷かれるわけだが、
「一方で、関西方面ではほとんどの人が無関心の傾向にある」
と指摘するのは、スポーツ紙デスクである。
「箱根駅伝は関東学生陸上競技連盟(関東学連)が主催する、いわば地方大会なのは、言わずと知れた事実です。出場校には青学大や駒大、早大、明大などの有名校がズラリと並んでいるものの、当然ながら関西の大学は出場していません。それでも国民的行事なだけに、関西の大学出身者にとっては寂しい限りです。実際、今年の関西地区の平均視聴率は往路、復路ともに16.2%。お笑い演芸番組を見ている人の方が圧倒的に多かったようです」
関東学連は24年の第100回大会の予選会から、地方の大学も条件をクリアすれば参加できるように「全国化」に向け、条件を見直している。
しかし、地方大学のトップ選手を集めた選抜チームでも、予選通過の10校に入るのは厳しい状況。関西地方で行われる駅伝大会の日程を考えてもハードルが高く、結局は関東の大学で占められる可能性が高い。
22年11月に行われた「全日本大学駅伝」は、関西では、17位の関西学院大が最上位。「特別枠」を作らない限り、関西の大学の活躍と中継視聴率上昇は、まだまだ望めないのが現状なのである。
(ケン高田)