楽天・松井裕樹投手が海外フリーエージェント(FA)権を行使するという。松井は今季、59試合で2勝3敗、防御率1.57、39セーブで2年連続の最多セーブのタイトルを獲得。いまや球界屈指のクローザーに上り詰めている。
楽天は4年16億円規模の大型契約を準備しているというが、果たして繋ぎ止めることはできるのだろうか。一方、実はファンの反応はどこまでも冷ややかで、ネット上では「最高級の国内専用機」などと揶揄する声も上がり、海外FA権の行使には何やら懐疑的なようだ。
スポーツライターが語る。
「メジャーでも左の抑え投手は万年不足しており、松井がFA権を行使した場合、複数の球団が手を上げるのは間違いないでしょう。ただ、松井がメジャーのボールやピッチロックに対応できるかなど不安要素もある。WBCではメジャー球との相性の悪さを露呈しており、ファンにしてみれば国内で無双する姿を見たいという気持の方が大きいのではないか。ただ、4年16億円程度ではメジャーの提示する年俸に大きく見劣りすることは間違いなく、楽天が松井を引き留めるのは極めて難しいでしょうね」
阪神からポスティング制度を利用してメジャー入りした藤浪晋太郎投手は、昨季の推定年俸4900万円から4億円超の大幅増を勝ち取った。阪神で1軍の戦力にもなりきれなかった藤浪にこれだけの値がつくのだから、みすみす松井が日本にとどまる理由はないのかもしれない。
(ケン高田)