テレビ局とSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)の関係が案の定、変わらないことにガッカリ感が広がっている。日本テレビは石澤顕社長が定例会見で、報道番組「news zero」キャスターの嵐・櫻井翔の降板を否定した。
「煮詰めて見極めながら、視聴者に信頼される番組作りに邁進する。ジャニーズ事務所自体が今、どんどん変化をしている。現時点では変更などの話はない」
日本テレビの社内調査では、NEWS・小山慶一郎と櫻井がニュース番組のキャスター出演について、同局幹部らが「忖度だと思う」と語っていたというが、櫻井続投の背景を日本テレビスタッフは次のように話すのだ。
「旧ジャニーズへの配慮というよりは、櫻井家への配慮でしょう。櫻井の父・櫻井俊氏はテレビ等の電波・通信業を治める元総務省事務次官で、電通に天下り、マルチメディア振興センター理事長を務める大物。もちろん歴代の日本テレビ上層部にも多大な影響力があり、簡単に息子を報道番組から降板させられない事情があります」
日本テレビで年末恒例となっている音楽番組「音楽の祭典 ベストアーティスト」でも、櫻井が総合司会を担当する。
「櫻井は『news zero』ではただカンペを読む存在であり、進行のうまさやコメント力は求められていません。スタッフが全てお膳立てするので、出演していることに意味があるのです。『news zero』制作スタッフの中には『櫻井のコメントやセリフを全て作らないといけないから、余計な負担になっている』といった声が聞かれます。タレントにキャスターは務まりません。早くまともな人材を出演させてもらたいものです」(前出・日本テレビスタッフ)
旧ジャニーズという大きな後ろ盾がなくなっても、父親の威光で…これが芸能界の現実なのかもしれない。
(佐藤恵)