卓球のパリ五輪シングルスに出場予定の早田ひな、平野美宇に続く注目の日本代表3人目には張本美和が選ばれ、伊藤美誠は選考から漏れた。卓球担当メディア関係者が解説する。
「今回は2年もの間、対象試合で得られる五輪選考ポイントの合計で選ばれることになっていました。男子は張本智和、戸上隼輔、篠塚大登とポイントの1位から3位までの3人が選ばれたのに、女子は4位の張本がまさかの逆転選出。しかも相手はリオ五輪、東京五輪に出場した伊藤だったため、話がややこしくなった。2月5日にJOCで開かれた会見でも、このロジックについての説明が十分なされずに終了した。女子の渡辺武弘監督に報道陣が殺到し、質問攻めする事態となりました」
卓球世界ランキングでも伊藤の10位に対して、張本は16位と下のポジション。それでも1月開催の全日本卓球選手権シングルスで6回戦負けした伊藤は、ダブルス要員の3人目としての選出に消極的なコメントを発したことで、非難の対象になってしまったことは否めない。
「伊藤を選んでいちばん困るのは、卓球協会サイドではないか。史上初の金メダルを取れればいいが、取れなければ『なぜ伊藤を連れていったんだ』とバッシングの矛先が変わってくる。都合が悪いのは言うまでもない」(卓球関係者)
時代の流れと協会の都合に飲まれたというのが、落選の真相かもしれない。