思わぬ形で「力関係」が露呈してしまったかもしれない。左臀部の張りを訴えてキャンプ離脱の危機に直面しているヤクルト・村上宗隆をめぐる問題である。
2月7日に痛めた村上は8日、チームドクターの診察を受けて、大事にいたっていないことがわかった。高津臣吾監督は「軽傷だと思う」と話したが、問題はその時の村上とのやり取りだった。
キャンプ中にケガをした場合、通常は2軍キャンプ地の宮崎県西都市、もしくは埼玉県戸田市の2軍球団施設に戻り、リハビリに専念する。高津監督が「西都に行け」と伝えたが、村上はこれに「嫌ですよ。一緒に(ホテルの)ルームサービスを食べましょ」と応戦したのである。球界OBが顔をしかめて言う。
「誰が見ても重症なら、問答無用で西都行きが決まっていたのでしょうけど、そうでない状況なら高津監督よりも村上の方に権限があることがわかってしまった。一昨年、令和の三冠王になってからの高津監督の気遣いぶりは、半端じゃないですからね。村上もキャンプ中盤以降、いろいろ夜に予定を入れているだろうから、バラしになったら大変。なんとしても阻止したかったのでしょう」
こんな調子で何事もなければいいのだが…。