武豊騎手がシンザン記念における最後の直線での外側への斜行で、実効9日間の騎乗停止処分となった。
実はその前日の中京5Rで、吉田隼騎手が4コーナー手前で内側に斜行した件で同じく実効9日間の騎乗停止処分となっており、これが厳しすぎるのではないかと話題になっていたタイミングでの出来事。吉田隼騎手が9日間の騎乗停止なら、武豊騎手のシンザン記念の事象がそれ以下ということはないな、という判断基準が発動された可能性はゼロではなさそうだ。
ちなみに、武豊騎手が騎乗停止処分を受けるのは19年の安田記念以来5年半ぶり。黄綬褒章を受けた騎手でも、裁決基準に忖度は発生しないということで、そこはヨシとすべきだ。
プロキオンSのサンライズジパングは、武豊騎乗で準備が進んでいた。音無調教師は3月1週目を最後に勇退が決まっていて、残り少ない重賞チャンスを縁の深い武豊騎手に託す思いが強かったと想像できる。陣営は慌てたはずだが、すぐに坂井瑠騎手が代役として手配がついた。そこがサンライズジパングの力量の評価の高さ。チャンピオンズカップの6着が気になるところだが、序盤の位置取りが予定より後ろになり、リズムに乗りきれなかったもの。それでもコンマ5秒差なのだから、中京コースが不向きということもないだろう。力を信頼。
オメガギネスの前走みやこS(10着)は、チャンピオンズC直行の予定が賞金不足で出られない可能性が見えてきたことで、急遽、前倒しで出走させたのが完全に裏目。きっちり立て直された今回は、少なくともあんなことはない。
ドゥラエレーデは、チャンピオンズC最先着(3着)。その上、鞍上川田で人気になる。戦績でわかるとおり、ややムラ駆けの傾向が見えるところがどうか。
相手なりに頑張るのがミッキーヌチバナ。今回もポジションはかなり後ろになりそうだが、直線の伸び脚は互角かそれ以上。勝つまでは難しくても、2、3着の押さえには必携だろう。
他にも想像以上に力をつけているカズペトシーンや、東京ダービー2着が光るサトノエピックなど、一発を秘めた伏兵が潜んでいて、波乱の要素も十分。