「リングに上がる上がらない問題っていうのがあって…」
ボクシングの「試合以外の行状」についてそう明かすのは、元世界3階級王者で大橋ボクシングジムの八重樫東トレーナーである。自身が指導するWBO世界バンタム級王者・武居由樹をめぐるドタバタを、自身のYouTubeチャンネル〈八重樫東やえちゃんねる~東と書いてアキラです~〉でぶっちゃけた。
今年1月24日、ユッタポン・トンディ(タイ)を相手に2度目の防衛戦を予定していた武居は、右肩の関節唇損傷で試合をキャンセル。武居はセミファイナル前にリングに上がると「本当に申し訳ありませんでした」と観客に謝罪したのだが、直前まで武居にはリングに上がることを伝えていなかったという。八重樫トレーナーが振り返る。
「僕は上がることを知ってたんですけど、(武居から)『今日、上がるんですよね』と聞かれて『わからない。会長が決めるんじゃない』とすっとぼけてて、会長も『大丈夫だよ、上がんないよ』と」
ドッキリ好きの大橋秀行会長に足並みを揃えた八重樫トレーナーだったが、実は過去に「同じ問題」が発生していた。
それは昨年10月14日、WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦でのこと。那須川天心(帝拳)がジェルウィン・アシロ(フィリピン)に勝利したのだが、リングサイドで観戦していた武居は直前まで、大橋会長に「リングに上がるぞ」と言われていた。ヤル気満々だったものの、結局は「ドッキリ」。まんまと騙されてしまった。
八重樫トレーナーはこれを当然のことだとして、次のように解説したのだった。
「そんな(リングに上がる)はずないですよ。だって、なんで世界ランカー(の那須川)が勝って、世界チャンピオンがリングに上がるか、意味わからないじゃないですか。逆だったらわかりますけど。(武居は)鵜飲みにして、かましてやろうと考えてたみたいで…」
武居はケガ完治後、那須川との対戦でリングに上がり、かますしかない。
(所ひで/ユーチューブライター)