日本大相撲トーナメント第49回大会が、両国国技館で開催された。新横綱・豊昇龍は4回戦で幕内・高安に寄り倒され、優勝は高安に。相撲ライターが言う。
「豊昇龍の叔父の元横綱・朝青龍が、3連覇を達成しています。豊昇龍も前回大会の覇者。よほど悔しかったのか、豊昇龍は支度部屋に戻ると『上手が取れなかったな。今までのトーナメントは全部、決勝まで行ってる。変な気分』と語っています」
初場所後に行われる日本大相撲トーナメントは花相撲とはいえ、優勝賞金が250万円支払われるとあって、みな本気で土俵に上がる。優勝者は当然、春場所でも活躍する。高安は2019年、2020年に続き、3度目の優勝となった。
相撲ライターが続ける。
「高安は前頭6枚目で勝ち越し、春場所は幕内上位ですが、今でも優勝できる自力はある。大関経験者ですしね。実際、優勝争いに3度絡んでいます。2022年の九州場所では最後まで単独トップだったものの、本割で阿炎に惜敗。巴戦の決定戦になり、その巴戦でも首を負傷した。つくづく運に突き放された力士です」
だが、上には上がいる。玉鷲は37歳10カ月で戴冠しているのだ。
「高安は相撲が若い。玉鷲は運に左右された面が否めないが、高安には運を引き寄せる実力がありますね」(相撲部屋関係者)
春場所こそ34歳・高安の初優勝があるかもしれない。
(蓮見茂)