キャンプインと同時に、マウンドの傾斜を逆向きに利用して投球。あるいは正面を向いた状態で腕が出てくるタイミングを意識したネットスローや、2個のボールを同時に投げるといった独特な練習を展開するのは、復活を予感させる今季19年目の巨人・田中将大だ。全ては久保康生巡回投手コーチのマンツーマン指導「魔改造」によるものである。
その久保コーチが、日本テレビ系野球中継の番組公式YouTubeチャンネル〈DRAMATIC BASEBALL2024〉の2月14日の動画で、こうした練習の目的を明かしている。
「シンプルにもう少し、したいなと。以前から彼に注目していて感じていたのがそこだったんですよね。彼の素材を生かし切った、素晴らしいピッチャーになってほしい。菅野(智之)君の時にも話したんですけど、日本全国の野球ファンがマネをしたいピッチャーになってほしいと。だから変なものを入れないでほしいと、王道のピッチャーでいってほしい。(ムダな部分を)削いでいっている。素地の部分をクローズアップしていこうと」
ネットランキング「gooランキング」がかつて、アンケート集計したところによると「全盛期の投球フォームがかっこいいピッチャーランキング」の1位は野茂英雄(近鉄、MLB)だった。2位・村田兆治(ロッテ)、3位・大谷翔平(日本ハム、MLB)、4位・桑田真澄(巨人、MLB)、5位・松坂大輔(西武、MLB)、6位・ダルビッシュ有(日本ハム、MLB)、そして田中は7位にランクインしている。
久保コーチの言う「カッコいいフォーム」を取り戻した田中の、今季の活躍に期待大だ。
(所ひで/ユーチューブライター)