球春到来には程遠い極寒のキャンプ前半戦が終了。ようやく訪れた雪解けの季節に、永久凍土に埋もれていた異聞醜聞までもが溶け出してきて‥‥。12球団の一大事をキャッチすべくアサ芸記者がキャンプ地を周遊取材、その火種を徹底レポートする!
「マー君‥‥」
保安検査場前で、幼子にかけられた声に戸惑いの表情を浮かべていたのは巨人の田中将大(36)だ。2月14日8時30分頃、宮崎から沖縄に移動する巨人ナインを見送るために「宮崎ブーゲンビリア空港」に100人弱のファンが集結。その視線を一身に浴びていたのが、新参者のベテラン右腕だった。スポーツ紙デスクが解説する。
「常に一挙手一投足を監視される環境でも、ミーハーな性格の本人はまんざらでもない顔をしています。各メディアが番記者を1人しか配置しない楽天に対して、巨人には複数人体制を敷いている。それだけに田中に相応の人数が割かれており、しかも日頃から大物選手たちと相対している〝G担〟は、ガツガツぶら下がり取材を求めてくる。もっとも、貝になったところで情報はダダ漏れしているようです。二人三脚でフォーム改造に取り組んでいる久保康生巡回コーチ(66)が何でもしゃべってしまっていますからね」
新天地では調整を一任されるS班でスタート。マイペース調整を続ける姿に、少々複雑な感情を抱いている首脳陣が1人いる。こちらは、11年ぶりに巨人に復帰した橋上秀樹作戦戦略コーチ(59)だ。球界関係者が明かす。
「田中が橋上コーチの顔に泥を塗るようなことをしたんです。楽天を退団して真っ先に獲得を打診したのが、昨季イースタン・リーグに加入したオイシックス新潟でした。その橋渡しをしたのが、昨季までオイシックスの監督だった橋上コーチだったといいます。ところが田中は丁重に断りを入れるどころか『1万%ありえない』と吐き捨てるように断ったようです」
橋上コーチが巨人に舞い戻ったのは、阿部慎之助監督(45)たっての希望だったようで、
「かつて、原辰徳前監督(66)が『みんな橋上の言うことしか聞かない‥‥』と嫉妬したように、阿部監督も橋上コーチに心酔しています。もしシーズン中に田中がズッコケれば、守ってくれる味方がいなくなる可能性すらある」(球界関係者)
そんな火種を横目に戸郷翔征(24)はエース街道を邁進中。と同時に、私生活も充実しているようで、宮崎の地元記者が語る。
「本人は恋人の存在を公表こそしていませんが、自主トレを実施している延岡市の後援者の間では『女ができちょるらしいぞ』という噂話が一人歩きしています」
その真相を確かめるべく宮崎キャンプに隠密潜入。取材パスがないために戸郷本人への接見はかなわなかったのだが、11日に戸郷の「スペシャルサイン会」なるイベントで千載一遇のチャンスが到来した。100人の枠に対して応募者数1200人超の大人気企画だけに、サインにありつけないファンがほとんど‥‥。中には、悲しさのあまり号泣してしまう子供までいた。幼きファンの涙を無視できないのが、若きエースの心情なのだろう。急遽、戸郷の発案で「質問コーナー」が設けられることになったのだ。しかも、子供だけでなく大人からの質問もOK。最前列で手を挙げてアピールを続けると、5人目の質問者としてマイクを向けられることになったのだ。
─恋人はいますか?
「僕にはアンジェラという彼女がいまして‥‥」
─え? 外国の方?
「いやいや、ワンちゃん(笑)。僕のインスタを見てもらえたらわかると思いますが、いつも2人で遊んでいます」
と当意即妙な〝煙玉〟がリリースされた。続けて「キャンプ中の犬の世話を誰がしているのか?」という疑問が頭をよぎったがタイムアップ! すでに次の質問者のターンに移ろうとしていたのだった‥‥。