猫はどこで寝ることが多いか。我が家にいる猫(上からガトー、クールボーイ、そうせき)の場合、ガトーは寝室か仕事部屋のベッド、クールボーイはテレビ台の上のマット、そうせきは夜中に走り回っていることが多く、日中はその時々で場所を変えて寝ている。
そんな日々の中で、3匹が集まってまったりすることが多いのは、猫用の四角いベッドだ。ひとつは大きいサイズで、もうひとつは普通サイズ。冬は寒いので、40センチ四方くらいの電気ミニマットを底に敷く。3匹用に3つ用意してもいいが、つけっぱなしにするので、それなりに電気代がかかり、2つで過ごしてもらうことにしている。
そのことで、猫たちの面白い行動に気がついた。猫どうしが時に喧嘩したりして仲が悪いのに、気がついたら一緒になって寝ていることが多く、要するに「猫だんご」を観察できるのだ。
猫だんごはひと言でいえば、猫が何匹かで固まって寝ている様子のこと。冬場はホカホカする電気ミニマットが心地いいので、猫だんごを目にする機会が増える。時に憎たらしい3匹も、その時の寝姿はとてもかわいい。
この場合、ベッドが2つというのがポイントになる。3匹は2匹と1匹に分かれる。そうすると、必然的に2匹の方は猫だんご状態になる。その組み合わせで、人間関係ならぬ3匹の猫関係がわかるのだ。
クールボーイとそうせきが一緒になることはまれで、一緒ならレアショット。多いのはガトー&そうせき、クーに分かれるパターンだ。いつもクーだけ仲間外れになるので、かわいそうになる。
ガトー&クーの時もあるが、いつの間にかそうせきがクーを追い出して、ちゃっかりガトーとセットになっている。
こうしてみると、3匹はやはり、いちばん上のガトーを中心に回っていることがわかる。年長者は猫の世界でも目上の存在なのだろう。クーもそうせきも、ガトーに気に入ってもらおうと、取り合いをしているということだろうか。
写真は珍しく、3匹が大きいベッドに集まったショット。どうしてこうなったかというと、ガトーとクーが寝ていたら、そうせきが割り込んできたのだ。いつもはクーが隣りのベッドに移るが、眠いのかまったりしていたのか、そのまま居続けた。そうせきはベッドからハミ出して窮屈そうだが、へっちゃらだ。末弟なのにいつも、ワレ関セズ。
猫だんごの形にもいろいろある。そうせきがガトーのお尻に被さるように寝ている時もあれば、顔と顔をくっつけて、寄り添うように寝ている時もある。向き合ってお互いの前後の足を相手に巻きつける、くんずほぐれつも。全体として本当にだんごのように、まん丸になっていることもある。
こういっただんご状態を撮って、SNSに「くんずほぐれつ」とか「寄り添うパターン」としてポストしたりしている。かわいらしいので、インスタなどでも意外と「いいね」が多かったりする。
なお、3匹の中で、寝ている時にいびきをかくのがガトー。漫画でよく「ズズズズ…」と表現するが、あんな感じだ。何の音かと思って見たら、ガトーがいびきを立てて気持ちよさそうに寝ていたりする。
(峯田淳/コラムニスト)