「完璧を望むというか、いい時の感覚を追い求めすぎているというか…」
打撃不振に喘いでいる巨人・坂本勇人をこう分析したのは、野球解説者の高木豊氏である。自身のYouTubeチャンネル「高木豊 Takagi Yutaka」で振り返ったのは、キャンプ時の坂本のコメント「力強さが戻らないんですよ。当たってもスカ引いてるみたいな、そんな感じなんです」だった。
高木氏の指摘は続く。
「坂本っていうのはホームランを打ったりだとか、二塁打も打ったりだとか、長打も打ててたけども、これじゃあ打てないっていう感覚なんだろうな。スタンドまで届かないって。でも、なんとかスタンドまで届くような力強さが欲しいと。だからこれは求めなきゃいけないものなんじゃないかっていうふうに、勇人は言ってるわけね」
現役時、衰えを感じ始めた時にどう対処していたかを、高木氏が阿部慎之助監督に質すと、こんな答えが。
「その時は、基本に帰ってセンター返しですよ。ホームランは考えると、若い頃、飛んでいた頃とのギャップが生まれるんで、センターに確実に返しながら、ハマッた時にはいってくれるだろう。そのぐらいの感覚で妥協しました」
ゆえに高木氏は、こうアドバイスするのだった。
「老いに対して抗ってるというか、妥協しちゃえばいいのになって」
今年37歳を迎える坂本。老いを認めることができればもうひと花…となるかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)