10月24日のアメリカ大会から開幕する今シーズンのフィギュアスケート・グランプリシリーズ。人気の羽生結弦選手は31日のカナダ大会がその初戦となる。
「この間、優勝していたけど?」と思う人も少なくないかもしれない。
羽生結弦が3回の4回転ジャンプにチャレンジして優勝した先日の大会は「スケートカナダオータムクラシック2015」。最高峰のグランプリ(GP)シリーズに次ぐ格付けの試合として14年から新しく設けられたチャレンジャーシリーズの大会の1つなのだ。
このチャレンジャーシリーズ、まだあまり知られていないが、より多くの選手に世界ランキングのポイントを獲得する機会を与えるために作られたもの。このシリーズでの各大会の優勝者は、GPシリーズの補欠資格が得られ、シーズン上位には賞金が出るという、経験の少ない選手にとってはありがたい大会なのだ。
「テレビで報じられることこそ少ないですが、これまで日本人も多数出場しています。13年に出産後の復帰のため安藤美姫が出場したドイツの『ネーベルホルン杯』、09年に高橋大輔、08、10、13年に鈴木明子、12年、13年には羽生結弦が出場したフィンランドの『フィンランディア杯』も、チャレンジャーシリーズです」(フィギュア関係者)。
今まではGPが始まる前に、力試しや試合感を取り戻すために利用されていた大会が、よりパワーアップ。たくさんの選手にとって試金石となる大会となったのだ。
このチャレンジャーシリーズから、羽生選手の将来のライバルが出てくるかも!?
(芝公子)