政界でも「維新の党」が東と西に分かれて壮絶な内乱を繰り広げている。すでに離党していた橋下徹大阪市長(46)が、10月中旬に「おおさか維新の会」結党を表明すると、所属議員は「東京系」と「大阪系」に分裂。新党につく「大阪系」は10月24日、臨時の党大会で「解党」を決議した。
「松野頼久代表(55)ら東京系の議員は解党を認めず、法的措置も辞さない構えで、国から交付された6億円もの政党助成金は今も宙に浮いた状態」(政治部記者)
結党から1年余り、誰がこの解党騒ぎを予測できただろうか。かつて「維新」に所属した上西小百合衆院議員(32)もその一人だ。
「来年から選挙権が満18歳以上に引き下げられることを見据えて全国の学校で意見交換と啓発活動をしています」
そんな上西議員に維新の迷走ぶりをわかりやすく“啓発”してもらうと‥‥。
「大きな要因は代表選のルール。かつて橋下さんは一般党員も1票、国会議員も地方議員も等しく1票と言ったんです。その結果、大阪系以外のベテラン議員がすごい数の一般党員を登録させてしまった。『1人1票』のルールを不利と見た大阪系の議員が、ゴタゴタして代表選を延期せざるをえない状況に追い込んだように思えます。私の周りにも怒り心頭の一般党員の方がいらっしゃり、胸が痛いです」
騒動の渦中で、橋下氏の発言は日に日に過激さを増している。
〈維新の党は日本の国にとって百害あって一利なしです。これから潰しにかかります〉
10月19日にはツイッターにこんな書き込みをアップし、その3日後には、
〈維新の党の国会議員はへなちょこでダメだな〉
とコキ下ろしている。
「かつては党に集った議員全員が『日本をよくしたい』という純粋な思いで活動していた。橋下さんが党を『あんなもの』呼ばわりしていたのが悲しい」(前出・上西議員)
今年4月の「国会欠席報道」で窮地に立たされた際、上西議員は橋下氏に事実無根を主張したが、
「騒動収束のために議員を辞めなさい。1年生議員と僕がこんなふうに時間を取って話すことなどないんですよ」
と、取りつく島もなかったという。
「橋下さんが、もっと議員ひとりひとりに向き合う姿勢を見せていれば、現在とは違う形になったかもしれませんね」(前出・上西議員)
11月22日の大阪府知事、大阪市長ダブル選挙の行方に注目が集まる。
最後にお届けするのは、今年のワイドショーを盛り上げた大塚家具のお家騒動。会社の経営権を巡って創業者の勝久氏(72)と長女・久美子氏(47)が骨肉の争いを展開し、3月の株主総会で久美子氏の勝利が伝えられた。
「大塚家具の業績はV字回復を遂げ、今期の黒字化は確実視されています。勝久氏の社長復帰の芽はないでしょう」(経済部記者)
だが、父娘の骨肉バトルは、法廷で継続中。久美子氏が取締役を務める資産管理会社に対し、勝久氏が15億円の社債返還を求める訴訟を起こしていたのだ。
10月19日の法廷対決を目撃したお笑い芸人の阿曽山大噴火が振り返る。
「口頭弁論で証言台に立ったのは勝久氏の妻・千代子氏で、子供たちの横暴なやり方に触れて、『父(勝久氏)を父として扱っていない』と涙ながらに語り、裁判官の情に訴えかけていた。私のすぐ後ろで久美子氏が傍聴していたのですが、大塚夫妻は一度も傍聴席に視線を向けませんでした」
血を分けた両者の溝は、さらに深まりそうだ。