2月28日に開催された東京スポーツ映画大賞の授賞式にて、主演女優賞を受賞した綾瀬はるかがコマネチポーズを炸裂。本家ビートたけしに向けておなじみのポーズを数回繰り返し、当のたけしも「こいつ大丈夫か?」と言いつつまんざらではない様子だった。
だが、この「コマネチ」に違和感を抱いた視聴者も多かったようだ。テレビ誌のライターが語る。
「嬉しそうに何度もコマネチを繰り出した綾瀬ですが、その動きが不自然だったんです。本来なら真っ直ぐなはずの手首が内側に曲がっており、動く方向も股から斜め上に切れ上がるのではなく、前方から体に叩きつける感じ。もし綾瀬が一人で演じていたら、コマネチには見えなかったように思えます」
長澤まさみや広瀬すずと一緒に披露した場面では、17歳の広瀬すら正しい動きだったのに対し、もうすぐ31歳の綾瀬が自己流のコマネチだったのも不思議な話。ロングスカートが邪魔になったというなら、それは広瀬も同じだったはずだ。そんな綾瀬の自己流コマネチについて、前出のテレビ誌ライターはこう推測する。
「綾瀬に限らず今どきの女優は、この元ネタが“白い妖精”こと体操選手のナディア・コマネチだとは知らないのでしょう。レオタードが喰いこむ角度を茶化したポーズなのですが、若者は元ネタどころか、たけしによるオリジナルの動きさえ知らず、伝言ゲームのように他人の『コマネチ!』を見聞きして覚えているようです。もっとも、たけし本人はポーズの細部など気にしておらず、綾瀬の度胸に喜んでいたようでしたね」
かつては女優が披露するなど考えられなかった「コマネチ」ポーズ。それをトップ級に上り詰めた今でも堂々と人前で披露する綾瀬には、むしろ拍手を送るべきだろう。もちろん、より正しい形でポーズを決めた長澤と広瀬にもしかりである。
(白根麻子)