メタボの原因はさまざま挙げられているが、テストステロン(男性ホルモン)の低い人ほどBMI(肥満度を示す指数)が高いという結果が出ている。それゆえダイエットに励むのだが、思わしい結果がなかなか出ない。そして悲しいことに、お腹の出に比例して精力が落ちてくる。
「グローミン」などのテストステロン軟膏を製造している老舗、大東製薬工業の福井厚義社長も、「テストステロンが減ると、EDはじめ、さまざまな症状が出るが、そのひとつに内臓脂肪の増加やIMT(頚動脈内膜の厚さ)が厚くなることがあり、メタボになりやすい」と語る。
テストステロンは当然ながら加齢とともに減少する。テストステロンを増やすには筋トレが有効だが、亜鉛やビタミンDを含む食物(牡蠣やアンコウなど)の摂取もいいという。さらには脂質の摂取にも効果があるとされている。管理栄養士の川田孝子氏によれば、
「これまで悪者扱いされていた脂質ですが、一価不飽和脂肪酸(オリーブオイルなど)と飽和脂肪酸(赤身肉、チーズなど)が多い食事はテストステロン値を上げることがわかったのです」
手っ取り早くはテストステロン補充薬を使うのも効果はあるというが、ともかく精力をアップしてメタボも解消となれば言うことなしである。
(谷川渓)