6月7日に行われたイベントで、お笑いトリオ・パンサーの向井慧が明かした「よしもと男前ブサイクランキング」の突然の廃止。
吉本が発行していた月刊誌「マンスリーよしもと」の企画として2000年から続いていた同ランキング。近年は男性芸人、女性芸人それぞれで「容姿の美醜」を基準に一般投票が募られ、大々的に結果を発表し、若手芸人を宣伝する場としても機能していただけに、突然の廃止にお笑い関係者の間で驚きが広がっている。
「誰も興味がなさすぎて中止になった」と向井が語ったものの、「“ブスいじり”に苦痛を訴えテレビ出演を辞退しているアジアン・隅田の影響なのではないか」「男前部門で上位にランクインしていたベイビーギャング・北見の逮捕が影響したのでは」といった様々な憶測が流れている。
果たして、実際のところどのような理由で廃止を決定したのだろうか? 東京吉本に勤務する現役社員がこう明かす。
「要は吉本もコーポレート・ガバナンス(健全な経営を達成するための仕組み)を気にする普通の企業になったってことですよ。“男前部門”は大丈夫でも、“ブサイク部門”を競わせるのは企業としてどうかという意見がここ数年、会社の内外から聞こえていたのは確かです。北見の事件は廃止と無関係ですが、隅田の騒動は一つのきっかけになったんじゃないでしょうか」
あまりに常識的な吉本の判断。「お笑いだから」で許されない時代が、いよいよ到来したようだ。
(白川健一)