昨夏の小倉2歳S以降、重賞制覇から遠のき、スランプとされる岩田騎手だが、関西のスポーツ紙デスクは逆襲に期待する。
「昨秋の京都では『オレが何とかしてやる』とばかりに強引さが目につき、極度のスランプ状況でしたが、最近は馬のスタイルに合わせた騎乗に戻りつつあります。騎乗馬の質の低下が気がかりだが、阪神だけでなく、中山の芝の内回りも得意としているだけに、この開催で浮上のきっかけをつかむと見ています」
トリッキーな中山芝の内回りを苦手とする関西の騎手が多い中、ルメール騎手とともに名前があがるのもうなずけるところだ。
その岩田騎手は、阪神ダート2000メートルでも好成績を残している。
「『4歳以下』の馬であれば複勝率は、なんと72.7%までアップします。あと、ダートは福永祐一騎手も得意としていて、『1400メートルから2000メートルで5歳以上、6枠より内』であれば〈10・8・11・13/42〉。複勝率は69%です」(伊吹氏)
少し先だが、ダ2000メートルはGIIIシリウスS(10月1日)が行われるので、しっかりと覚えておきたい。
今年はケガのため出遅れた福永騎手が巻き返し(東西5位)を見せる中、12年のリーディングジョッキー・浜中俊騎手も落馬負傷の傷も癒え、東西16位からジャンプアップを図る。伊吹氏が狙い時を解説する。
「ダ1400メートルであれば、安定感抜群です。芝スタートのコースだけに『12番から16番』の時は〈6・6・4・10/26〉で、複勝率は61.5%です」
西のリーディング争いはルメールとデムーロが1歩も2歩もリードしているが、では、全コースで狙い目かといえば、そうではない。
「デムーロ騎手は阪神ダートで優秀なのは1800メートルくらい。その他は『単勝4番人気以下』の馬だと〈2・1・3・42〉。ルメール騎手も阪神ダートの4コースで『単勝4番人気以下』の馬では〈3・0・4・37〉です。ちなみに福永騎手と浜中騎手は芝の内回りコースで強調しづらい。特に浜中騎手は、阪神芝内回りの5コースで『単勝6番人気以下』の馬だと〈0・2・2・43〉ですからね」
トップジョッキーといえども得意、不得意はある。今回の「最新データ」を参考に馬券を組み立てれば、秋競馬はもう、ウハウハだ。