NHKが人気ロックバンド「UVERworld」のスタジオライブを7月24日に収録していたことがわかった。その模様は8月31日に音楽番組「SONGS」にて放送される予定だという。UVERworldでは2011年から男性ファン限定の“男祭り”を開催しており、今回のスタジオライブには男性ファン600人が参加し、番組内で“男祭り”を再現する形となった。
この報せに女性ファンからは「男祭りがこの目で観られるなんて嬉しい!」とポジティブな反応も寄せられているという。しかしテレビ事情に詳しい業界関係者は、これが他の国であれば大問題に発展していたと危惧する。
「UVERworldが“男祭り”を行うこと自体に問題はありません。しかし、国民からの受信料で成り立っているNHKが、みずから男性限定ライブを主催することは、公共放送として問題アリですね。これがイギリスの公共放送BBCだったら、男性限定でファンを募集した時点で国中から抗議が殺到し、企画が中止になっていたのは間違いないでしょう」
欧米諸国では性別を限定したイベントや、性別の役割を固定化するような企画は男女差別とみなされるようになっている。大手玩具メーカーが「男児向け・女児向け」という表示をやめるなど、その動きは私企業にも広がっており、英BBCではこんなエピソードがあったという。
「ケーキやパンを焼く技術を競う人気番組『グレート・ブリティッシュ・ベイク・オフ』では出演者の性別や人種にバリエーションを持たせています。ところが同番組の宣伝用に作ったポスターで男性が青い食材、女性がピンク色の食材を手にしていることに対して『性差別だ』との批判が殺到。国会議員からも批判の声があがり、ポスターを作り直す事態に発展したのです」(前出・業界関係者)
食材の色だけでもこれだけの大騒ぎになるのだから、性別限定のライブなどもってのほか。NHKも海外から批判の声があがらないことを祈ったほうがいいかもしれない。