面談後、各チーム内は「指名」か「回避」かで大きく揺れた。在阪スポーツ紙デスクが内情を明かす。
「すでに1位獲りを狙って真っ先に名乗りを上げている阪神は間違いなく指名します。甲子園のスターとして縁があるばかりか、そもそも本人が虎ファンだけに見過ごすことはない」
一方、回避も念頭に揺れていると伝わるのが、オリックスと中日だ。
「オリックスは面談に顔を出したものの、挨拶程度で、他球団への“煙幕”と見られる。1位指名は多球団競合が避けられるJR東日本の左腕・田嶋大樹(21)の見込みです。中日も白井文吾オーナー(89)が獲得に号令を出していますが、現場の森繁和監督(62)は補強ポイントでないため乗り気ではない。しかも他球団の面談では、DeNA・筒香嘉智(25)、西武・中村剛也(34)、ヤクルトは山田哲人(25)など、高卒野手が球団を代表する打者へと成長した成功秘話で盛り上がった。最初のインパクトとしては好感触を得ていたはずが、ある幹部は一方で『近年、高卒野手が大成した例がないことを見透かされた』と、肩を落としていました」(スポーツライター)
球団ごとに温度差があったようなのだ。
「そもそも清宮は本塁打の記録こそあれ、甲子園優勝など、大舞台で活躍した経験が乏しい。人気と話題性だけが先行して、実力以上に評価が高くなっています。実際、清原和博や松井秀喜レベルであると判断しているスカウトは少ない。フロント主導で獲得を目指している球団が多く、ドラフト当日には手を引くチームが出てくるのは間違いありません」(前出・スポーツライター)
反面、不気味なのが面談に訪れなかった日ハムだという。球界関係者が明かす。
「日ハムは確実に指名するはずです。栗山監督はキャスター時代から、低迷していた早大ラグビー部を建て直した清宮パパを尊敬しており、自身の監督としてのモデルも清宮パパだと言われています」
一部では、1位指名なのに面談に訪れない球団は失礼だという見方もあるが‥‥。
「清宮パパと太いパイプのある栗山監督は面談など関係なく、すでにスカウト部長と一緒にプレゼンを終えているはずです。今オフは大谷翔平(23)がポスティングでメジャー移籍し、何よりポジションがかぶるファーストの中田翔(28)もFA移籍濃厚だけに、日ハムと清宮家は相思相愛なんです」(前出・球界関係者)
はたして、どこまで清宮に一極集中するドラフトとなるのか──。