一度は逃げおおせたかと思いきや、「森友学園問題」が再燃。文書改ざんを巡って財務省の職員から自殺者が出るなどキナ臭い状況ながら、雲隠れを決め込むのが“無責任ファースト”の安倍昭恵夫人。一方的なコメントだけ発表して知らぬ存ぜぬで逃げきることは許すまじ。さっさと国会に引きずり出せ!
政治部デスクが解説する。
「改ざんされた文書には『いい土地ですから、前に進めてください』と昭恵夫人からお言葉をいただいたと森友側が発言した部分など、昭恵氏の記述5カ所が全部削除されていました。野党は真相究明のため、国会に引きずり出そうとしています」
「森友国会」の異常事態はいつまで続くのか。財務省と森友学園側の国有地売却に関する交渉の経緯をまとめた公文書を巡り議論が紛糾。その渦中にあるのが、安倍晋三総理(63)のファーストレディであるキーマン、安倍昭恵氏(55)なのである。
財務省が公表した14の決裁文書で約300カ所の記述を削除していた前代未聞の事態に、「打倒・安倍政権」に燃える野党は鼻息荒く攻勢を強める。3月27日に佐川宣寿前国税庁長官(60)を証人喚問に引っ張り出すと、次は「本丸」である昭恵氏に狙いを定めているのである。
それでも安倍総理は、
「書き換え前の文書を見ても、私の妻が関わっていないことは明らかだ」
と強弁して、かたくなに関与を否定。妻の証人喚問には断固として応じない構えを崩そうとしていない。だが、“潔白”ならば公の場で本人が否定すれば済むはず。ところが、「無責任ファースト」の総理夫人は、雲隠れして世間の関心が薄れるまでダンマリを決め込む腹のようだ。
「昭恵さんは犯人扱いのように報じられる毎日に、『精神的にきつい』とグチをこぼすこともあるとか。安倍総理に迷惑をかけないために、富ヶ谷の私邸にはほとんど戻っていません。高級ホテル暮らしとも言われていますが、実際、どこに住んでいるのかわからないんです」(前出・政治部デスク)
疑惑が再燃した当初は、さすがに責任を感じて落ち込んでいるように思われていたが、「週刊文春」の3月29日号で、近畿財務局職員の自殺がニュースになった当日の3月9日、昭恵氏が銀座で神田うの(42)らセレブが集まるパーティーに参加していたことが報じられるや、もはや針のムシロで自民党内部からも批判の声が出る始末。
「自民党幹部がオフレコの囲み取材で昭恵さんについて聞かれると、『全然反省していない人。自分が悪いという自覚がない』とぼやいていた」(政治部記者)
さらに3月22日には、昨年2月の森友疑惑発覚以降、財務省の近畿財務局では公然と「安倍事案」と呼ばれていたことも発覚。安倍総理夫妻に対する“忖度”がお膝元である財務省内でもまことしやかに語られていたというから、もはやグレーどころか、限りなく真っ黒に近い事態なのだ。
自殺者まで出し、このまま疑惑を晴らさずに逃げきるつもりなのか。東京新聞論説委員の五味洋治氏はこう語る。
「証人喚問で昭恵さんが爆弾発言をしてこじらせる可能性が高く、与党が応じることはないと思います。それでも今まで自由奔放にやってきて、総理の奥さんという影響力を全然考えていなかった。そのけじめをつける責任はあります。文書改ざん問題は世界では『アベゲート』と呼ばれ、スキャンダルとして報じられているので、証人喚問が無理なら外国特派員協会で説明するべきです」
沈黙がますます疑惑を深める結果になっていることに、昭恵氏は気づいていないのだろうか。