夏、真っ盛り。8月12日は新潟で関屋記念、札幌ではエルムS、そして8月19日には札幌記念がメインとして行われる。
まずは関屋記念。顔ぶれが多彩で見応えがあり、馬券的にもおもしろそうだ。
暑さに強く、新潟を得意としている昨年の2着馬ウインガニオン、復活なったオークス2着馬チェッキーノ、そしてヤングマンパワー、ロードクエストらの古馬勢に、プリモシーン、フロンティアなどの3歳勢が出走してくる。いずれの馬もマイル戦に実績があり、どんな競馬が展開されるのか、興味は尽きない。
02年に馬単が導入されて以降、これまでの16年間、その馬単での万馬券は3回のみ(馬連は2回)。この間、1番人気馬は5勝(2着4回)、2番人気馬は3勝(2着2回)で、1、2番人気馬ともに連対を外すことは少なく、人気、有力どころから手広く流してみるのが馬券的な手だろう。
圧倒的に強いのは充実の5歳馬。続いて4歳馬で、少ない出走頭数ながら牝馬の活躍が目立つのも見逃せない。ただ、今回は4歳馬がいない。代わりに3歳勢に有力どころがいて、3歳勢vs5歳勢という図式が成り立つか。
過去16年、3歳で連対した馬はいないが、4歳馬がいない今年は、3歳馬にチャンスが転がり込むような気がしてならない。
人気ではプリモシーン、ミスターメロディだろうが、期待を寄せてみたいのは、フロンティアだ。
周知のように昨年の新潟2歳Sの覇者。先行してゴール前で抜け出す安定感ある好内容での勝利だったが、その後は冴えず、GI戦の朝日杯FS、NHKマイルCでは【8】【13】着と、さんざんだった。
しかし早熟だとか、力不足ととらえていいかは、疑問だ。前走の中京記念4着は、勝ち馬とコンマ3秒差。それなりに評価していい好内容だった。2カ月半ぶりの実戦だったことを思うと、使われての変わり身を見込んでいいはずだ。実際、1週前の追い切りは文句なし。今回は53キロでの競馬で、相性のいい新潟コース。巻き返しがあっていい。
エルムSは、ブラゾンドゥリスに期待だ。
短距離馬のイメージを持たれているようだが、実際、1700メートルは〈1 2 0 1〉と得意としている。連対を外した1回は58キロの斤量が響いてのもの。それでも勝ち馬とは2馬身ちょいの差で4着だった。ならば大いに注目すべきである。
札幌は初めてになるが、器用さがあり、小回りコースは得意。ここは狙ったレースでもあり、しっかりと仕上げられてきた。曾祖母は地方競馬の女傑ロジータ(3冠牝馬)。人気薄だけに、穴党としては大きく狙ってみたい。
札幌記念も顔ぶれが多彩で馬券的におもしろい一戦。狙ってみたいのは、マイスタイルだ。
目下2連勝中でオープンに戻ったが、弥生賞で僅差2着、ダービー4着と、ここでも通用していい力の持ち主である。
この中間も順調そのもの。クロコスミア、マルターズアポジーなど同型馬との兼ね合いが問われるが、控える競馬も可能。勢いに乗っている今なら、出番があっていい。