コンビ解消はまさに青天の霹靂だった。昨年の全米オープンに続き、今年1月の全豪オープンも制覇、世界ランキングも1位まで上りつめ、飛ぶ鳥を落とす勢いの大坂なおみに、テニスファンの間では「4大大会制覇も夢じゃない」と期待感いっぱいだったやさき、ファンから「冗談でしょ?」「まさか!」「ウソかと思った」「何があったの?」と驚きと悲鳴が上がってしまった。
「技術的に、そして特にメンタル面で大坂選手を成長させ、彼女をここまでのスターに育て上げた功労者と思われていたサーシャ・バインコーチとの突然のコンビ解消ですから驚かずにはいられません。何があったの?と世間の人たちが訝るのも当然です。大坂選手が莫大に稼ぐようになったことで金銭問題が生じたという見方が多いのですが、グランドスラム(四大大会)連勝中のコンビ解消は異例。しかも、突然のコンビ解消を裏付けるように、次のドバイでの試合はコーチなしで挑むとの噂です。それに5月27日開幕の全仏オープンでは第1シードの可能性もありますから、それまでに彼女を支えられるような敏腕コーチと契約できるのかどうか、しかも万全の態勢を整えられるかどうか、現時点では不安しかありません。それでもコンビ解消なのですから、金銭問題以上のよほどの事情があったとも考えたくなりますね」(女性誌ライター)
そんな中、早い段階でコンビ解消を報じた一部スポーツ紙の“誤訳”が、2人の確執をあおってしまっているとの見方もあるのだ。
「バインコーチのコメント“I wish you noting but the best as well”を『キミに何も言うことはないけどベストであってほしい』と、まるで2人の間に遺恨があるようにも読める訳をしていました。これが世に出たことで、2人の間にはドロドロの確執があったと勘違いする人が続出したんです。その後に出たと思われる記事では『今後もベストだけを尽くしてほしい』と直っていましたが、ちょっといただけないですね。それでもバインコーチが『自分をチームの一員にしてくれてありがとう』とも綴るなど、円満なコンビ解消を強調している一方で、大坂選手のコメントは『皆さん、この先、サーシャとは一緒に仕事をしません。感謝とともに彼の将来がベストであることを祈っています』といったもの。どこか冷淡な感じが残ると、熱心なテニスファンの間では、実際には大坂側からかなり一方的にコンビ解消を申し出たのは間違いないのではないか?という声が多いんです」(前出・女性誌ライター)
バインコーチは日本でも人気者だったことから、コメント欄には関係解消を「卒業」と美化したようなコメントが並んでいるが、海外では一様に「信じられない」というニュアンスで報じられている。やはり違和感だらけのコンビ解消と言えそう?
(飯野さつき)