あの“美女アスリート”に注目が集まっている。29歳で東京五輪を戦うことになる短距離ランナー・市川華菜に、「大舞台に帰ってきそう」と期待の声が高まっていた。
「本来なら、市川は100m、200mが得意なランナーです。故障などで成績が伸び悩み、一時期は400mなどにも挑戦していました。昨季後半から100m、200mで成績がまた上がってきました」(体育協会詰め記者)
その市川の今季初レースとなったのが、第53回織田記念陸上・2日目(4月29日)。結果は11秒74(4位)だが、関係者は「初戦にしては上々」と評価していた。
「4月下旬が初レースというのは、他の選手よりもはるかに遅い。でも、ケガではなく体調を崩していたのが原因なので『伸びしろ』を感じます」(前出・体協詰め記者)
市川は10代後半の頃から期待されていた。故障などで苦しんだ時期も長いが、400mなどの”専門外”に挑戦し、彼女なりに何かを掴んだようだ。市川は大会前の共同会見で「オフの走り込み期間」を長くしたと話していた。これまでの敗因を分析したのだろう。レース後半でのスピードアップが必要だとし、そのためのスタミナ増を続けてきた。
日本陸上連盟、陸上大会を取材してきた関係者はこれまでと違う市川のレース展開を見て、「次大会ではもっと速くなる」との印象を受けたそうだ。
「市川といえば、かねてより美女アスリートとも称されていました。今でもファンは多いですし、今季はオレンジカラーのネイルをしてレースに臨むなど、女性らしい一面も見せていました」(TV局スポーツ部員)
今季初レースは平凡なタイムに終わったが、慌てていない。オフの調整に余念がないこと、故障もなく、レースに臨めたからだが、こういうメンタル面での余裕は経験値も影響している。関係者の予想通り、成熟した「淑女パワー」も習得した市川が表舞台に帰って来そうだ。
(スポーツライター・飯山満)