山岸氏を擁立した立憲も、夏の参院選で正念場を迎える。枝野幸男氏(55)が代表を務める立憲は、小池百合子都知事から「排除」されたリベラル系の議員が集まり、17年10月に結党。「まっとうな政治。」をスローガンに掲げていたが、結党直後からスキャンダルが相次いで噴出している。
枝野代表の盟友として知られる青山雅幸衆院議員(57)は元女性秘書にセクハラを告発され、党本部に離党届を提出。初鹿明博衆院議員(50)はタクシー内で知人女性にわいせつな行為をはたらいたと報じられた。
「最近では、立憲の山尾志桜里衆院議員(44)が、GW中に国会の手続きを経ず無断で海外旅行していたことを『週刊文春』に報じられ、批判が集まっています。18年2月には支持率15%を超えましたが、現在は3%台にまで落ちてしまいました」(政治部デスク)
17年10月の衆院選では55議席を獲得して野党第一党になったが、身体検査は不十分なようで──。
「きちんと調べれば防止できる問題なのに、それを調べないのは甘いと言わざるを得ない。立憲民主党は参院山梨選挙区の候補に社民党の地方議員を抜擢したものの、離党届が届く前に出馬会見を行い、社民党を激怒させたこともありました。候補者にしても選挙に出馬するということはプライバシーも暴かれ、家族にも影響することを配慮していない。ただ議員バッジをつけたいがために、はやばやと立憲民主党からの出馬を決めてしまうから、問題がぽろぽろと出てくるのです」(安積氏)
このままでは野党第一党の座もグラリと揺らいでしまいそうだ。
それにしても、怪文書に書かれた「官邸SEX告発」は事実なのか、山岸氏本人の口から真相を聞くため、5月30日にJR吉祥寺駅に向かった。「政敵が仕掛けた罠」説も飛び交っているからだ。初めての街頭演説終了後、名刺を渡して直撃したところ、事前に党本部に送っていた質問状を読んでいたのか、週刊アサヒ芸能記者が質問する前に、
「いろいろと質問が来ているので、書面で送ります」
と答えるのみ。その翌日、立憲の報道担当者から「事実無根」としたうえで、
「山岸氏からは、ご質問いただいた内容を含めて一部インターネット上などに、山岸氏やご家族に関する事実無根のデマが流されていることを確認しており、山岸氏に対する名誉毀損等にあたると判断し、捜査当局と刑事告訴について既に協議に入り、刑事告訴に向けた手続きを進めているとの報告を受けております」
との回答があった。
選挙に付き物である怪文書の洗礼を浴びたエリート候補に、この先も苦難が待ち受けるのだろうか。