パソコンやスマホに有料の「セキュリティーソフト」を導入しているユーザーは、少なくないはずだ。セキュリティーソフトはウイルス対策だけではなく、クレジットカード情報などのフィッシング対策など、その必要性は年々高まってきている。
だが、いったん導入したセキュリティーソフトの契約更新方法を間違えると、知らぬ間に高額の利用料金を支払うことになるので要注意だ。ITジャーナリストが指摘する。
「大半の有料セキュリティーソフトには、契約の『自動更新』という仕組みがあります。この自動更新をオンの状態にすることで、契約期間が終わる1カ月ほど前に自動更新のメールが届き、そのままにしておくと契約は更新されてしまいます。しかも自動更新の料金はバカ高く、別の更新方法に自ら変えないと、大損を被ることになります」
例えば某大手セキュリティーソフトの場合、自動更新した際の利用料金は「1年間約1万3000円」。一方、自動更新せずにメーカーのホームページから購入すれば、「2年間約9000円」で利用することができるというのだ。
だが、もっと安く利用する方法があった。ITジャーナリストが続ける。
「ズバリ、自分が導入しているセキュリティーソフトのパッケージ版、それも最安値のパッケージ版をネットショップで探して購入することです。最近はCDではなく同梱のプロダクトキーを入力するタイプが主流ですが、いずれにせよ、自動更新の場合となんらの違いもなく契約を更新することができます。先ほど紹介した某大手セキュリティーソフトの場合、パッケージ版の最安値は3年間で約4500円。自動更新で3年間利用した場合に比べれば、実に3万円以上もオトクに使うことができるのです」
ちなみに一部のセキュリティーソフトでは、自動更新をオンの状態にしておかないと、VPN(仮想専用網)などの使用容量が制限されるケースもある。その場合は自動更新の案内メールが送られてくる直前まで自動更新をオンにしておき、早めにパッケージ版を購入して契約を更新すれば、問題は解決できる。
また、知らぬ間に契約が自動更新され、カード決済が実行されてしまっても、おおむね60日以内であれば、キャンセルと返金は可能となっている。
(石森巌)