「ちいかわ」の作者ナガノ氏が2月7日、分散型SNS「Bluesky」にアカウントを開設するや、同日23時過ぎにはフォロワー数が11万人を超えた。開設からわずか10時間で、「ちいかわ」を掲載しているXのフォロワー数101.5万人の1割にまで達する大反響。ナガノ氏はBlueskyでXとは違うオリジナルイラストをアップしており、今後、Blueskyでも「ちいかわ」が読めるのか、あるいは別のナガノ作品を連載するのかが注目される。
BlueskyはTwitterの元CEOジャック・ドーシー氏が2023年3月にスタートさせた、新規のSNSだ。これまでは既存ユーザーから招待コードをもらわないと参加できず、英語圏での利用者が圧倒的に多かった。それが「誰でも参加できる準備ができた」として、日本語版の仕様も充実してきたのだ。2月6日からはこれまでの招待制を改め、誰でも登録できる仕様に変わったばかりである。
課題は現時点で、Xのような本人認証システムがないこと。現在のBlueskyの日本人アカウントはナガノ氏をはじめ、イラストレーターのものが多く、投稿作品からファンが作者本人であることを確認している。
大谷翔平のファンサイトのように「非公認」を表明する良心的なアカウントもあるが、現時点では有名人の「本物アカウント」であるかどうかを確認できない。
招待制廃止からわずか2日で、SNS草創期お決まりのロリ系イラストやお色気系写真の投稿でさっそく、アカウントを凍結された愚者もいた。
良くも悪くも猥雑な雰囲気を楽しめるのが、SNS草創期の醍醐味。運営ポリシーを守って、新しいフィールドを楽しみたい。
(那須優子)