長さ3キロ、幅1.5キロに及ぶ、巨大な人の顔のような岩。そんな奇妙なものが写った写真で、世界が騒然となったことがある。それが1976年7月25日、NASAの火星探査機「バイキング1号」が撮影した火星の表面写真だ。
これは火星のサイドニア(シドニア)地域を撮影したもので、当時NASAは「光と影により、岩山の地形がそう見えるだけ」と説明した。
しかし一部の専門家からは「人面岩には眼球や歯のようなものが見える」「口が開いている」、さらには「コンピューターで分析したところ、人面岩付近にピラミッドのような建造物が見つかった」などなど、様々な分析が噴出。「この岩こそ、まさに古代火星人が残した遺跡ではないのか」という噂が広がり、世界中のSFファンがざわめいたのだった。
それから25年後の2001年、NASAの探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー」が再びサイドニア地域を高解像度カメラで撮影したところ、そこに奇妙な影は確認できず、単にデコボコした火星の丘が写っていただけだったという。科学ジャーナリストが説明する。
「ただ、その画像には1976年に確認された、ピラミッドのように見える地形が確認できたというんです。ところがさらに5年後の2006年に『マーズ・エクスプレス』が撮影した画像からは、そのピラミッドは消えていた。そこで、一部の科学者らが、これはNASAによる隠蔽だと批判するなど、波紋が広がりました。消えてしまったこの不思議な地形は何だったのか」
そうした騒動から17年を経た2023年9月、今度は月面で同様の人面岩が発見されたという驚愕情報が伝えられたのだ。前出の科学ジャーナリストが言うには、
「発見したのは世界的UFO研究家として知られるスコット・ウェアリング氏で、米アリゾナ州立大学の月面3Dマップ上に、その顔のようなものがはっきりと確認されたというんです。同氏はUFO研究家であると同時に、セラピストでもある。本来そこに存在しないものを、あると信じる『パレイドリア』という心理的誤認があるのですが、これに関しては明らかに『火星の人面岩』と同じ種、同じ特徴を持ったもので、古代の宇宙人が月と火星に同時に存在していたことを100%証明していると。ウェアリング氏は、火星と月に同じ種の古代宇宙人がいたのだと断言しているんです」
実は同時期には、NASAの木星探査機「ジュノー」も木星へ接近飛行中、木星表面に浮かぶ人間の顔のようなものを撮影、それがNASAの公式Twitterで報告された。人面岩の存在が信憑性を帯びることになったのである。
(ジョン・ドゥ)