巨人が7月11日、新外国人ココ・モンテス内野手との契約を正式発表した。背番号は2019年から2022年まで立岡宗一郎が付けていた「39」が与えられた。
モンテスは2018年のMLBドラフト15巡目(全体456位)でコロラド・ロッキーズから指名されてプロ入り。18試合に出場して打率1割8分4厘、1本塁打、3打点を記録したが、9月にコール・タッカーの加入に伴いDFA(40人のロースター枠から外れる)となり、3Aアルバカーキ・アイソトープスへ。今季はここまで64試合に出場して打率3割3分5厘、9本塁打、47打点、5盗塁の成績を残している。
モンテスは二塁、三塁、遊撃を守れるユーティリティー・プレイヤーだ。メジャーでは目立った実績はないものの、長打力が期待できる右の強打者。巨人は現在、坂本勇人が開幕から今ひとつ調子が上がらず2軍落ちしており、正遊撃手として期待されている門脇誠や、1年目の泉口友汰も首脳陣の期待に応える活躍をしているとは言い難い。守備面でも補強ポイントとなるモンテスは、まさに格好の助っ人といえるが、同時に懸念が浮上している。
モンテスは3Aで主に二塁を守っていたが、巨人には吉川尚輝がいる。では三塁はというと、現在は岡本和真が一塁から戻っている。となれば、遊撃を守る可能性が高い、ということになる。
「日本の複雑なサインプレーにどこまで対応できるかは未知数です。もともと打力で上がってきた選手だけに、守備のほころびが生じる不安は捨てきれません」(スポーツ紙デスク)
では坂本が1軍復帰した場合、どうなるのか。
「坂本が三塁となれば、場合によってはモンテスが一塁に回り、岡本が外野を守るケースもあるでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
なにやら玉突き守備体系の様相を呈しているが、阿部慎之助監督にとっては悩ましい問題でもあろう。
ここにきてスモールベースボールからの脱却を模索しているように見える巨人だが、長打力と引き換えに守りが崩壊、とならぬよう…。
(ケン高田)