社会

里親ではなく「預かりボランティア」を募る2つの理由/ケイリン女王・高木真備の「保護ねこ生活」

 こんにちは、高木真備です!

 前回まではイベントの開催を継続し、啓発に力を入れてきた話を書いてきました。ここからは皆さんにどうしてもご紹介したいと思っていることがあるので、書いきたいと思います。ぜひご覧ください。

「預かりボランティア」…皆さんはこの言葉を聞いたことがあるでしょうか。私は保護活動の勉強を始めるまでは全く知らず。

 では一体、何なのか。「保護された猫や犬の新しい家族が見つかるまでの間、自宅で預かってお世話をするボランティア」のことです。細かな定義は各団体によって違うと思いますが、大まかには同じ。特に資格が必要なわけではなく、一般家庭にお住まいの方ができるボランティアです。実際に話を聞いたり、調べたりしていると「預かりボランティア募集中」と声をかけている団体さんは意外に多くありました。

 そこでいくつかの団体さんやボランティアをしている方々に、話を聞いてみることに。このボランティアが必要な理由や、それぞれの動機などを知ることができたので、ご紹介します。

 これは団体さんからのお話です。なぜ預かりボランティアを募集しているのか聞いてみると、多かった理由は2つ。ひとつめは、シェルターのスペースには限りがあって、満床になるとそれ以上は保護ができなくなるということ。

 猫を保護したら、その子が一時的に過ごすための建物が必要となります。でも頭数が増えれば増えるほど、スペースを確保するのが難しくなる場合が多々あります。広い部屋はお金がかかりますし、多数の動物がOKな物件は、賃貸だと許可が下りない場合も。

 そうなると、保護できる頭数が限られてしまいます。小さな団体さんであればなおさらで、助けたい気持ちはあってもできない…というケースがあることを話して下さいました。

 そこで! 「預かりボランティア」が手を貸してくれることにより、1匹の命が助かる場合が出てくるのです。

 中でも印象的だったのは「全国の家庭で1匹ずつ預かってもらえたら、その数だけシェルターができたのと同じだと思うんです」という言葉。これはちょっと極端な話ではありますが、里親にはなれないけど「預かることならできる」という方がいらっしゃるかもしれないので、この発想が広がったら嬉しいなと思いました。

 そしてふたつめは、人慣れしていない子が保護された時のためです。警戒心の強い子はシェルターで過ごすだけでは、恐怖心をなくすことが難しいこともあります。なぜならシェルターは施設なので、一般家庭とは環境が少し違うから。実際に人間が暮らす「一般的な家庭」での生活を体験することで、人慣れの近道になることがあります。環境の変化によるストレスを減らすために数カ月から半年をかけて、同じお家で長期間預かってもらい、ゆっくり人慣れしていくケースもあるとのこと。それぞれの性格をみながら…というのはとてもいいですよね。外で暮らしていた猫が保護された場合は、特に有効だと思います。

 このように「保護活動」「ボランティア」といっても色々あって、その中でも「預かりボランティア」については深くて印象的なお話が、まだまだありました。次回は実際に預かりボランティアをされている方々に聞いてみたことを書いてみるつもりです。よかったらご覧ください。

 ここでイベントのお知らせです! 11月30 日(土)、福岡県にある久留米シティプラザ六角堂広場にて「わんにゃんフェスティバル」を実施します。譲渡会やチャリティーバザーに加えて、いつものクイズコーナー、キッチンカーなど盛りだくさん。詳しくは久留米市のウェブサイトか、高木真備のXをご覧ください。

(高木真備)

たかぎ・まきび/1994年8月17日生まれ。2014年に競輪選手としてデビューし、2021年ガールズグランプリで優勝して年間女王になる。2022年に競輪選手を引退し、その後は犬猫の保護活動に携わっている。

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