年明け早々、超良血馬が圧巻のレースぶりを見せた。1月5日に行われた中山競馬5R、3歳未勝利(芝1600メートル)で勝利したフィールドノート(牡3、父ロードカナロア、美浦・木村哲也厩舎)だ。
3番人気に支持され、スタートこそ出遅れたが、騎乗したトム・マーカンドが4コーナー手前で大外に持ち出して一気に加速。ゴール前で抜け出した2番人気ルトンワージをとらえると、上がり3ハロン34秒0の好タイムで豪快に差し切った。
昨年の新馬戦デビューのプランもあったが、必勝を期しての未勝利戦だった。マーカンド騎手は、
「初レースで経験馬相手にテンは置かれたが、素晴らしい末脚だった」
と素質の高さを評価した。このレースを目の当たりにしたスポーツ紙競馬担当記者は、そのレースぶりに目を見張る。
「経験馬を相手に、大外を回っての勝利。難しい競馬だったけど、パワーでねじ伏せた感じ。兄ぐらいになるかもしれない」
半兄シックスペンス(牡4、父キズナ、美浦・国枝栄厩舎)は2歳9カ月のデビューから3連勝で、スプリングステークスを制覇。満を持して出走したダービーでは9着に敗れたが、昨年の毎日王冠で優勝している。予定されていたマイルチャンピオンシップは蹄の炎症で膿が溜まっていたため、回避して休養。復帰が待たれる一頭だ。
マーカンド騎手は「体力的にはまだ子供で未完成」と言うが、3歳クラシック戦線はこれから。覚えておいて損はない一頭なのである。